「台湾人の熱い思いが伝わる」KANO 1931海の向こうの甲子園 ヤマザマンさんの映画レビュー(感想・評価)
台湾人の熱い思いが伝わる
実話に基づく野球の映画である。描かれるのはただひたすらに上手くなるために頑張る台湾の野球少年の姿である。野球少年も台湾人ばかりで日本語はたどたどしいがプレイはとても様になっている。また甲子園へ向かうナインの各試合の様子はちばあきおの名作のキャプテン同様清々しさがある。同時にスクリーンには85年前の野球部監督近藤兵太郎さんあるいは農業技術者八田與一さんなど生き様が見事な日本人が活躍している。特に主役の監督は勝つことそしてそれと同時にアイデンティティを模索している。真摯にアイデンティティを求める野球少年の姿と普通の台湾人の姿が重なる。日本で生活しているとあまり分からない台湾が一瞬分かるような気がした。
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