「人類の99.7%が死滅した未来。人類はピルグリムと呼ばれるロボット...」オートマタ よねさんの映画レビュー(感想・評価)
人類の99.7%が死滅した未来。人類はピルグリムと呼ばれるロボット...
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人類の99.7%が死滅した未来。人類はピルグリムと呼ばれるロボット達に地球再興の願いを託すが失われた自然は取り戻せず、悲嘆の中ピルグリムと共生している。ピルグリム達は、”あらゆる生命に危害を加えてはならない”、”自身または多種を改造してはならない”という2つのプロトコルを遵守するように作られているが、ある日自らを修理するピルグリムを発見した警官はその場で発砲し破壊してしまう。ピルグリム関連クレーム専門の保険調査員ジャックは捜査を開始、事件の背後にプロトコルを解除する技術者《時計屋》の存在を確信するが・・・。
スペイン/ブルガリア合作、製作・主演がアントニオ・バンデラスという変わり種の低予算SFサスペンスで、ロボット工学3原則にヒントを得たと思しきプロトコルを巡り、人間とロボットの境界を問う問答の果てに大いなる絶望と微かな希望が交錯するなかなかの佳作。少々強引で舌足らずなるも、退廃的な巨大ホログラムのプロパガンダがゆらゆら躍る薄汚れた未来世界のビジュアルの中で展開するドラマに通底するセンスオブワンダーは深い余韻を残します。
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