「父親ってば。」ビッグゲーム 大統領と少年ハンター mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
父親ってば。
気軽に観られるサスペンス映画が減っていて、映画を観ているあいだいろんなしがらみを忘れさせてくれるものの需要はあるはずである。
本作はそんな1本である。
13歳の誕生日に儀式として森に一昼夜入り、それにふさわしい獲物を持ち帰る。その最中、空から降ってきたアメリカ大統領に出会う。
大統領を襲った一味から逃げるため、ふたりは力を合わせていく。
つきつめて観れば、穴だらけである。悪役一味はバラバラで、行き当たりばったりに過ぎるし、大統領にしても不死身すぎる。
空から降下した味方であるべきシークレット・サービスの遺体はひとつの場所にかたまりすぎ。
などなど、ご都合主義もかくやとばかり。
たが、そのへんはご愛嬌である。ヤルマリ・ヘランダー監督は少年の成長を優先したのであり、その他のことはそれなりでよかったのだ。
少年の父親は、少し勘違いしているところがあり、それがせつない。
このレベルの映画がもっとたくさんあれば、映画はもっともっと楽しくなるはずだ。
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