ペティグルーさんの運命の1日のレビュー・感想・評価
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ナチの空襲
無一文になったグィネヴィア・ペティグルー(マクドーマンド)はホームレスの施しの場を彷徨い、家政婦紹介所で仕事を断られ、そこで見つけた名刺で豪華マンションへと向う。そこの住人はデリシア・ラフォス(エイミー・アダムス)。3人の恋人と恋愛を続ける彼女は、早速修羅場を見せつけるが、そこをうまく取り繕ったおかげでグィネヴィアは私設秘書として雇われる。
デリシアのお相手はクラブオーナーの男。彼はマンションの持ち主でもあり、彼女がショーの歌手をつとめていた。そして、映画でも主役の座を射るためにフィルという若者と寝ている。さらにクラブのピアニスト・マイケルは金は無いが心から彼女を愛している。今の関心は主役の座だけなので、マイケルのプロポーズにもたじろいでしまうほど。そして、2人が出かけた下着のファッションショーでは彼女の友人エディス(シャーリー・ヘンダーソン)が婚約者であるデザイナーのジョー(キアラン・ハインズ)との仲をとりもってほしいと頼まれるほど、グィネヴィアの秘書としての能力が認められたのだ・・・
そして、主役発表のパーティ。とりあえずマイケルと婚約して主役をもらおうという魂胆だったが、マイケルは諦めない。彼が弾きはじめたバラードに合わせると、感情が一気に噴き出してしまうデリシアだった。
93分という短い映画なのに、これだけ人生を凝縮させるセンス。おぞましいほどの二股ならぬ三股の恋(フィルの父親とも寝ていた可能性あり。むしろマイケルとは肉体関係がないかもしれない)をするデリシア。彼女の奔放さを変えることができるのは俺だ!とばかり、NY行の切符を渡すマイケル。やっぱり音楽の力だな~♪
と、物語はそこで終わらない。ジョーにしても近寄ってくるのは自分の財産と名誉目当ての女ばかりだったのだ。彼は年齢的にも近いグィネヴィアの心に惚れてしまい、ついにはプロポーズ!ってところで終わる。舞台はナチの空襲を今にも受けそうなロンドン(1940年)。この開戦前夜という意味をもっと扱ってくれれば満点になったに違いない。
フランシス・マクドーマンドならではの作品
フランシス・マクドーマンドとエイミー・アダムスのコンビが絶妙。
取巻きも揃ってステキに上品。
テンポ良く軽く爽やかで心地良い。
この作品ではエイミー・アダムスがモンロー風で、しゃべり方もそっくり。ますます好きになっちゃうね。
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