「まんまと騙された、のか?」砂上の法廷 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
まんまと騙された、のか?
全編のほとんどが法廷場面という、僕にとっては、それだけでポイントアップのミステリーである。
息子(ガブリエル・バッソ)が父親(ジム・ベルーシ)を殺したとして訴追される。弁護士ラムゼイ(キアヌ・リーブス)が無罪にすべく奮闘する。
ニコラス・カザン脚本は得意分野だから、手慣れたもので、まんまと騙された感はあるのだが、コートニー・ハントの演出がやや凡庸。ただ、結末を考えると、その凡庸さ加減はわざと、と思わないでもない。
証人は必ずウソをつく、とラムゼイは言い放つ。それが全編を覆っていて、言いようのない後味を残す。
レニー・ゼルウィガー、完全に別人になってしまっていて、それが残念である。オスカーを取ったころの愛嬌みたいなものは影をひそめ、あれでブリジット・ジョーンズを演じるなんて考えられない。
コメントする