「裏切られるラスト」妻への家路 Natsumiさんの映画レビュー(感想・評価)
裏切られるラスト
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こういう手の話って、普通最後は記憶を取り戻してめでたしめでたし、なんだけど、この映画は違った。
記憶をなくして夫のことがわからなくった妻は、夫をただの親切な人と思い込み、いつまでも夫の帰りを待ち続ける…という切ないストーリー。
娘とのわだかまりもあり、家族が一つになるまでを描いた作品。
久しぶりに会えたのに、会えない。
夫婦は「再会」できないまま歳をとり、ラストシーンでは年老いた妻が同じく年老いた夫の横で、自分の記憶の中の「夫」を待っている。
この構図、何なんだろう。
きっとあのシーンの後も、二人は「今日も帰ってこなかったね」と言いながら自宅に帰り、妻は夫の、夫は「妻の中の自分」の帰りを待つ…
まさに、妻への家路 だ。
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