イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のレビュー・感想・評価
全454件中、161~180件目を表示
哀しみに満ちた偉業
まさしく天才と変人は紙一重、ナチスドイツの暗号エニグマを解読したアラン・チューリングの波乱に満ちた人生模様には、思わずグイっと引き込まれてしまいました。
これが実話ベースの話とは、何とも切ないですねぇ~。
もし彼がいなかったら第二次世界大戦の行方もまだまだ混とんとした情勢が続いていたのだろうし、我々が日々見慣れているコンピューターが日の目に出たのも遅れていたかもしれないと考えると、歴史上大いに称えられておかしくない人物なのに、その存在がずっと最近まで封印されたままだったと言うのは、ホント信じられない話ですね。
そして彼の人生の顛末には、胸が締め付けられる思いで一杯になってしまいましたよ。
まあ正直チューリング自身はいろんな意味で普通じゃない、リアルにこんな人がそばにいたら友達になれる自信はありません、でも間違いなく天才、孤高の天才だ、普通じゃないから普通じゃない偉業を達成できるのだなと、妙に納得させられてしまいました。
でも物語として、彼の変人ぶり、天才ぶりを見せつけられるだけではなかったところに、とても面白みを感じました。
哀しい過去、彼の理解者であるジョーンの存在、更には最初はいがみ合っていた仲間の存在、そして解読後の話と、最初から最後までずっと惹きつけられっぱなしでした、話にホント隙が無かった、脚本・演出が本当に素晴らしい作品でしたね。
それと何かとチューリングを疎ましく思う中佐の妨害ぶりも、映画のエンタメ性としてナイス妨害っぷりでしたし、マーク・ストロングのMI-6の存在も妙にリアルで良かったです、まさしく戦争は情報戦なんだなと言うことを、まざまざまと見せつけられました。
そんな中でも、暗号解読後も冷静に対処するチューリングは、やっぱり天才だなと、改めて思わされましたね、だけに、彼の顛末が何とも・・・。
時代が変わってこうやって日の目を見ることができたのは、まあ唯一の救いでしょうか、そして彼を知れて心から良かったなと、そう思わずにはいられませんでしたよ。
しかしチューリングを演じたべネディクト・カンバーバッチの演技は凄かった、コミュ障で天才な人を演じさせたら右に出る者はいないかも!
彼の理解者ジョーンを演じたキーラ・ナイトレイも相変わらず素敵でしたね、よくある献身的に支える妻みたいな構図じゃない新しい形にも、物凄く心惹かれました、彼女も天才だったからこそ、彼を理解できたのかな。
そしてクリストファーに込められた思い、あれには泣かされた、これは戦争映画であり、伝記映画であり、純愛映画でもあったのかな、まあとにかくとても見応えのある作品でした。
孤高
想像とは違ったストーリーでした
暗号読解するのにいろいろな試行錯誤や閃きがあり、解けてめでたしめでたし!なストーリーと思いきや主人公の人間的な葛藤や社会情勢にフォーカスした映画でした。予想に反した内容だったが、これはこれで面白かった。
エグニマ
苦悩…
前々から見たかった作品で、やっと鑑賞できた。ストーリーは変わり者ながら天才的な頭脳を持つアランが、戦争中、母国イギリスの勝利のためにドイツ軍の暗号を解読用の機械を発明していく中で、同性愛やエニグマの解読、スパイとしての情報伝達、など様々な秘密を抱え苦悩するというもの。
ストーリーの出来は完璧で申し分なく、ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイなどキャストの演技も素晴らしい。「誰にも思いつかない人物が、誰にも思いつかないことを成し遂げる時もある」という言葉は鑑賞者全員の心に残る言葉だと思う。
あらゆる面において秘密を抱えていたアランの精神状態は我々では計り知れない。しかもその栄誉も讃えずに同性愛者として犯罪者扱いされてしまった不条理。我々はアラン・チューリングという偉大な数学者がいたことをこの映画を通して噛みしめないといけない
知能
これぞ傑作。切ない。
一言で言えば切ない。
いや。超切ない。
でもめちゃくちゃ鳥肌立つ展開。
途中までの成功への道。
ここは本当にもうドキュメント見てるようで。
成功時の爽快感もすごかったけど、
まさかのここからが本番。
泣いたなー。
本当に観てない人は是非観て欲しい。
歴史の闇に隠された偉人。
これは全世界の人が知るべきだと思う。
わくわくした
見事なエンタテインメント
幸せの形はそれぞれ
マイノリティの孤独
スパイものじみた空気感やテンポよく進む話も見やすくて良かった。ただ時間軸が飛ぶのは少し分かりづらいかな。
天才故の孤独や当時禁じられていた同性愛者としてのマイノリティ的心情がよく描かれていたように感じる。
マシンにクリストファーと名付けた事などはフィクションらしい。だが彼の母親に生涯手紙を書き続けた事や日記からもその愛情の大きさが分かる。故にその設定が、早生した愛する級友の魂をそのマシンの中に蘇らせたかったのではないか、最期の時まで初めての理解者とあの頃の手紙の交換を続けていたのではと感じさせ胸を打つ。
作中の、暗号は秘密の言葉じゃなく鍵さえあれば誰でも解ける という言葉。他者と分かり合えない彼の暗号じみた言葉の中にあるものはいたってシンプルで、大好きな人に傍にいて欲しかった。ただそれだけ。ラストシーンで語られる言葉が彼の全てを物語っている様に思う。
死後数十年経ち漸くこの極秘事項が世間に公表されその存在は知られる事となりコンピュータ・人工知能分野開拓での功績や同性愛の名誉を取り戻す事となった。この映画が無ければ歴史の裏で人知られず暗号読解という戦いをして多くの人の命を守った彼を知る事も無かった事を思うと見ることが出来てよかったと思う。
作中では語られないが、彼の人生はポエティックな話は尽きないので調べてみても面白いかも。アップルロゴの噂とか。
全454件中、161~180件目を表示