「あっけない、これが見終わって私が最初に思ったことです。 少年時代、...」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 らすかるさんの映画レビュー(感想・評価)
あっけない、これが見終わって私が最初に思ったことです。 少年時代、...
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あっけない、これが見終わって私が最初に思ったことです。
少年時代、エニグマ解読、現代と
時代が転換するのに違和感がなくスマートでした。エニグマ解読までが少し長く単調であったように感じます。解読のヒントがあっけないもので、解読シーンも彼らの2年間の労働をうけ疲れてやっとか、という感じで喜びというよりも安堵みたいなものを強く感じました。
あっけなさを感じた他の理由は彼の人生があまりにも痛みの多いが、その痛みに似合う結末ではなかったからです。
エニグマ解読の採用面接?のときの生き生きした姿と解読し秘密を背負うことになり多くの苦しみを抱えた姿は同じ人物とは思えないくらいの変化でした。
それを演じきった演者は素晴らしいと思います
普通ではない人生、人とは変わった趣向に対する追求、隠し通さなければならない秘密、彼女のためとはいえ愛する人を突き放さなければならない事実、友人の死
彼が抱えた苦痛の大きさゆえ、自殺という結末は彼を癒したのかもしれません。戦争終結のために自ら、誰にも言えない秘密や人の命を選別しているかのような重さを抱えて、天才は生きづらい........
「あなたが変わっているから世界はより素晴らしい」
彼が有罪判決を受けた後に、彼女が彼を訪れて言った言葉です。
私としては彼女と共に、秘密をもつ苦痛を共有して生きていって欲しかった。
伝記物なので、どうしようもありませんが。
共に観た友人は、少年時代の他に彼が幸せだった時はあったんだろうかと言っていました。
彼の幸せとはなんだったんでしょうか。
(2015/03/30 TOHOシネマズ梅田)
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