「オーソドックス」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
オーソドックス
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これを映画館で観た時は、画作り音楽その他が非常にオーソドックスで、まるでBBCの古いドラマを見ているようだと思った。キャスト、題材からして、もうちょっと違う雰囲気を期待していたので、ふーん普通だなあと思った。
でも、最近ケーブルテレビで放映しているのを何気なく観てたら、ものすごく引き込まれた。泣きそうになった。
アラン・チューリングは、異端の人だ。同性愛が異端という訳では勿論なく、その才能、その功績が異端だ。普通の人には見えない地平の先が見えていて、それを利用する人ばかりで理解してくれる人は少なくて、ものすごく孤独だっただろう。
そして、普通の人には理解しづらい異端の人の孤独を、我々観客…普通の人にわからせるにはオーソドックスな作劇が必要だったんだなあと、あらためて思った。
異端にみえる主人公も、実は一人の人間を深く愛した普通の人だったんだ…という締め方も、この映画に合ってたなあと思った。
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