「それぞれの再出発」ハミングバード arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
それぞれの再出発
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今やジェイソン・ステイサムは、アクション・スターとして確固たる地位を築いたが、これはそのイメージからはちょっと外れた作品になっている。
彼が演じるのは、アフガニスタンでトラウマを抱えた元特殊部隊の兵士ジョセフ。
収容されていた病院を脱走した彼はホームレスとして路上で暮らす日々。
しかし、ある日、ホームレスからなけなしの金やドラッグを奪う“タックスマン”から逃げた彼は偶然転がり込んだアパートが長期間留守であることを知り住人になりすましホームレス生活に別れを告げる。
中国マフィアの用心棒としてのし上がっていく過程はいつものステイサムらしい姿だが、それよりも自らの過去や父親の顔さえ知らない娘への思い、同じく過去のトラウマを抱えた修道女クリスティナに惹かれていく、繊細な彼の姿の方がが印象に残るし魅力的に映った。
彼の戦場での行動は“ハミングバード”が見ていたように、過去と決別する為には、過去から逃げる訳にはいかない。
そんなことを思わせるラストだった。
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