「笑顔が見たい。」ポリス・ストーリー レジェンド ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
笑顔が見たい。
スタローンやシュワちゃんが(おそらく)一生アクション映画を
撮り続けるのだとすれば、
ジャッキーもこのシリーズを(おそらく)一生続けるに違いない。
皆さん事ある毎に、もう引退する。ってあんなに言っていても、
周りが絶対にそうさせない(ゴメンね)
だって観たいんだもーん。お願いだから止めないで。が本音。
しかしジャッキーだって歳をとる。
最近はそんなに命懸けのアクションはやらなくなってきたけど、
いやいや、この人のサービス精神はまだまだ留まらない。
どうせやるなら中途半端な見世物などやりたくないだろうしね。
プロ意識の高い俳優さんなので、今後演技派(になりたいらしい)
への道のりにも必ずアクションがついて回るとは思うのだけど…
それにしても今作、あのポリス・ストーリーだよね?と思うくらい
非常にシリアス。予告からして銃口をこめかみに当てるジャッキー、
というショッキングな映像が流れていたけど、本当にやってます。
なぜそんな事態に陥ったのか…?というところで、
事件の発端へと時間が巻き戻されていくのだけれど…。
娘に呼び出されたジャッキーが、バーで10人程の人々と監禁される。
首謀者はそこの経営者で、一見関係のない人々がある事件を巡って
繋がっていたことが判明する。過去の一件で娘と疎遠になっていた
ジャッキーは、とある囚人を連れてくるように要求する犯人に対して
たった一人で挑んでいくのだが…。
物語そのものに新味はないけど、とにかくシリアスでサスペンス調。
ニコーっと笑う彼がほとんど見られず、終始重苦しい雰囲気が漂う。
どちらかというと心理劇に近い。あんなに悩んで落ち込んでいる彼を
見ると(まぁ後半は魅せてくれますけどね)やや心配になってしまう。
いわゆる誤解や逆恨みが引き起こした事件となるが、
真相を知れば知るほど切なくなってきて、やるせなさばかりが残る。
犯人役のリウ・イエが久々に観られて嬉しかった。
山の郵便配達の青年が、もうこんなに大人(おじさん)になったのねぇ。
だからジャッキーも、確実に、歳を、とってるわけだ。
(でもエンドの面白さは変わらず。やっぱりこの人は笑顔がいいよね)