「極限にしては、ぬるいかな?」パッセンジャー mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
極限にしては、ぬるいかな?
120年かけて移住地である惑星に移動する。その移動の間は冬眠状態にする。
そんな世界中の誰も経験したことのない出来事を映し出す。
これも映画の醍醐味ではある。
120年後に目覚めるはずだったのに、90年も早く冬眠から覚めてしまったジム(クリス・プラット)。彼は孤独に耐えられず、様々な葛藤の末、オーロラ(ジェニファー・ローレンス)を無理やり目覚めさせてしまう。
さて、その孤独加減であるが、これがまったく想像できない。ひとりの淋しさはたぶんあきらめと慣れでなんとかなるかもしれない。しかし、退屈はどうしようもないのではないか。
「オデッセイ」(リドリー・スコット監督)のマーク・ワトニー(マット・デイモン)とは違う。
ジムには目的がないのだ。
恋をしたからオーロラを起こしたというが、そこはアダムとイブになる、くらいの覚悟があってもよかった。
人が増えていたら、あの宇宙船のシステムはどうなっていたのか。
モルテン・ティルドゥム監督はSFもいけるということで、次は何を見せてくれるか。
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