ジョン・ウィックのレビュー・感想・評価
全462件中、1~20件目を表示
シンプルなアクション特化の作品
アクション映画好きからよくオススメされるので、名前だけは知っているジョン・ウィック。
ついに見てみました。
ストーリーのメッセージ性はほぼ無くて、ひたすら復讐に燃えるジョン・ウィックが無双するという話。
ジョン・ウィックって名前がすでに畏怖の対象みたいになっているところとか、掃除屋、事情を全て知って黙認する警察、殺し屋御用達のホテル、などなど、どこか漫画とかで見たことがあるような設定が多い。好きな人には堪らない世界観。
アクションは、相手を気絶で終わらせず、ちゃんと全員トドメをさす容赦の無さと徹底さぶりに、ジョン・ウィックという殺し屋の人物像が伝わってくる。ちゃんと反撃もされるし、血も流れるけど、無敵な感じがかっこいい。
アクションはさすがに10年前の作品なので、そこまですごいとは感じなかったけど、最新作になるにつれてどうここからレベルアップしていくのか興味が出た。他のシリーズも見てみる。
青と赤、そして影
チャプター2をやる直前に一回見たけど、パラベラム上映前に復習がてら見直した。
○作品全体
復讐という感情の泥臭さと闇の深さが全体を覆う。ウィックが着ているスーツを「スタイリッシュ」というならまだしも、この作品のアクションを「スタイリッシュ」と評するのは違う。見栄の良さを重視するのであれば関節をキメる必要もないし、ガラス窓から放り投げた挙げ句とどめの弾丸を額に打ち込む必要もない。ウィックががむしゃらに欲しているのは大事なものを奪うやつが二度とウィックに近寄ることができないという状況だけで、それだけを最優先にこなしている。そのためには泥にまみれようが自分を傷つけようが気にしない。純粋な復讐心が浮き彫りになるようなアクションがかっこよかった。
○カメラワークとか
・一時期流行った(今もか?)画面ブレが激しいアクションからの脱却を感じる。2014年、ボーンシリーズがやっと落ち着いた頃だったような。クラブハウスのアクションなんかはシルエット重視で見づらかったけど、全体的にアクションの組み立てをキチンと見せる画面が多い。
・ブギーマンと呼ばれたウィックが闇に「戻ってくる」描写が上手い。序盤の自宅での様子は薄い青色が基調で、かすかな平穏を感じさせる。妻が死んでもなお、なんとか繋ぎ止めている平穏、といったところか。クラブハウスやナイトプールのところからギラついた青と赤が入り乱れる。殺意をあらわにするウィックの表情にカメラが寄るときや、殺した瞬間なんかに赤色が強調される。
・顔に半分かかった影が良い。殺しから抜けたウィックとブギーマンとしてのウィックが存在しているかのよう。捕まったウィックがヴィゴと対話するシーンで、ヴィゴから「我々は過去に犯した過ちの報いをうける宿命なんだ」と言われた時、影に覆われたウィックの横顔が映るのが凄く良かった。
○その他
・ウィックの胸元に銃を持ってきて、構えながらガニ股で歩く動きが好き。かっこいいわけではなけど、そこにウィックというキャラクターの個性を感じる。三船敏郎の顎を撫でる仕草とか、そういう感じ。構える時に一度カチッと止まってタメツメ作ってる感じは千葉真一っぽい。
・ウィック(というかキアヌ・リーブス)のバラバラで少し長めの髪とか長身で細い感じとか黒に染まった衣装を見ると孔濤羅を思い出す。どちらもまごうことなき復讐鬼。
・マーカス役のウィレム・デフォーがかっこいいおじいさんになっていてとても良い。役回りもダンディズム。吹き替えで見たけど山路さんの声が非常にマッチしている。
・ラストのヴィゴ、終始抱いていた諦めのような感情が顕在化しているようでとてもいい。大ボスながら終始負けを悟っている感じ、珍しいキャラクターだと思う。凄く魅力的だった。
・唯一ボロクソに言いたいのはクソダサい字幕。もう単純にダサい。テンションが下がるダサさ。
ソリッドにまとまったシリーズの原点。
シリーズの発展と表現のエスカレートを踏まえて見直すと、一作目はずっとシンプルだった。しかし、この時点から「ジョン・ウィック」には独自の世界観があった。唯一無二のルールを持ち、一般人がほとんど関与しないギャングと殺し屋たちの世界。舞台として映っている街こそニューヨークなのだが、笑ってしまうくらいリアリティがなく、登場人物たちは狭いコミュニティで暮らしている。その中でだけ殺し殺される骨肉の戦いが繰り広げられる。ウソっぽいといえばそれまでだが、これほど絵空ごとのアクションを楽しめる世界線もなかなかない。キアヌ演じるジョン・ウィックが思いっきり傷だらけになっていくのもシリーズの売りであり、絵空ごとの安心感と、スタントの身体性が日本柱となって、シリーズはさらに特異な世界観を構築していく。今にしてみれば壮大なシリーズのアバンのような作品だが、出発点にしてすべてがほどよくまとまっているのがとても良い。
キアヌの最新当たり役は、伝説の殺し屋のブチギレ復讐血みどろアクション
シリーズ誕生のきっかけとなった第1弾。妻を病気で亡くし、忘れ形見の愛犬と愛車(ボンピン付きカスタム69年式マスタング)をロシアン・マフィアに奪われた元殺し屋が、復讐のために復帰する。鉛筆1本で3人を葬った伝説を持つキアヌ演じる主人公だが、アクションは決して華麗とは言えない不器用さと痛みを伴いつつも、格闘技と射撃(または両方)で仕留める実践型。監督は製作会社87イレブンを立ち上げた格闘家出身のチャド・スタエルスキと元スタントマンのデビッド・リーチ(ノン・クレジット)の2人。特にリーチは「デッドプール2」「ワイルド・スピード スーパーコンボ」の監督を務めるまでになったたたき上げの現場主義派。また、人気射撃インストラクター、タラン・バトラーの濃密指導を受けたキアヌのガンさばきやカスタムされた銃の数々も、本作のもう一つの魅力になっている。
そのほか、殺し屋しか泊まれないホテル(外見はNYのフラットアイアンビル)、裏社会の仲間が敵の人数を符号で教えたり(「痩せた、28キロ(人)」→実際には33人だったが)、飛行場スタッフが暗殺者小説「シブミ」を読んでいたり、ギミック満載のスーツを仕立てて戦ったりと小ネタの趣味もこだわり満載。
「マトリックス」以来の、ネオとは違う魅力を持ったキアヌの当たり役、変わった殺し屋アクションをお探しならぜひ!
伝説の殺し屋。目覚めた獅子が鬼神と化す!
「バレリーナ」が面白そうで、映画館に行こうと思ってるんだけど・・・あれ?「ジョン・ウィック」って、どんな話だっけ?
一応「パラベルム」までは見て、面白かったっていう覚えはあるんだけど、内容が全く記憶にない。
以前に書いたレビュー読んでも、ピンとこなくて、結局、見直すことにしました。
意味深なオープニングで始まるんですが、序盤はちょっと淡々としてる。この辺も全然ピンとこなかったけど、もしかしたら前回は消された時の長い瞬きだったかな?今、見直したら切なさがビンビンと心に響いて、あの犬の存在が消えた時の悲痛に打ちひしがれた。
ここからが、面白い。
ド派手なアクションの連鎖、連鎖!
そこに闇社会のルールや、仕組みが絡んできて、単なるリベンジにならなかったところが、また良い。
たった数人に復讐するだけなのに、殺、殺、殺の連続で、ゾンビ映画並みに容赦なく頭を撃ち抜くところがホラーみたいで楽しめます。 まさにA級のリベンジムービーって感じかな。
シンプルで、ひたすらに格好良い復讐劇
ストーリーは「引退した伝説の殺し屋が、亡き妻の遺した犬を殺されて復讐する」という、非常にシンプルなもの。
このシンプルさが、アクションの魅力を最大限に引き出している。
とにかく主人公ジョン・ウィックの戦闘シーンが、ひたすらに格好良い。
「ガンフー」と呼ばれる、銃とカンフーを融合させた独特の近接戦闘術は、無駄な動きが一切なく、洗練されたプロの仕事として見ていて爽快ですらある。
また、殺し屋たちが利用するホテル「コンチネンタル」や、専用の金貨といった独特の世界観も面白い。
物語の背景を細かく説明するのではなく、あくまで断片的に見せることで、裏社会の深さを感じさせている。
この映画に複雑な物語の深みを求めるのは見当違いでしょう。
シンプルだからこそ、ジョン・ウィックというキャラクターの行動原理と、洗練されたアクションの魅力が際立つ。頭を空っぽにして、伝説の殺し屋の復讐劇を堪能するための一作です。
好みではない
静かなる復讐の炎が炸裂!
■ 作品情報
監督はチャド・スタエルスキとデヴィッド・リーチ。脚本はデレク・コルスタッド。主演はキアヌ・リーブス。共演にミカエル・ニクヴィスト、アルフィー・アレン、ウィレム・デフォー、イアン・マクシェーン、ランス・レディックなど。
■ ストーリー
裏社会でその名を轟かせた伝説の殺し屋ジョン・ウィックは、愛する妻との出会いを機に裏稼業から足を洗っていた。しかし、妻が病で他界し、失意に暮れるジョンのもとへ、亡き妻が生前に用意した子犬が届けられる。その子犬こそが、彼が再び生きるための唯一の希望であった。ある日、ロシアン・マフィアの若きボスとその手下たちがジョンの自宅に侵入し、彼の大切なヴィンテージカーを盗み、そして何よりも許しがたいことに、その子犬を殺してしまう。最愛の妻の忘れ形見である子犬を奪われたジョンは、怒りに震え、心の奥底に封じ込めていた「伝説の殺し屋」としての顔を呼び覚ます。彼はたったひとりで、ロシアン・マフィアへの壮絶な復讐劇に身を投じていく。
■ 感想
今週末公開のシリーズ最新作の前に未鑑賞の過去作をおさらいする、個人的「ジョン・ウィック」祭の第一夜として本作を鑑賞。まず心を掴まれたのは、言葉ではなく映像で語る冒頭のシーンです。瀕死のジョン・ウィックの姿から始まり、何が起こったのかをほとんどセリフなしに理解させる演出は、なかなか興味深く、この先の展開への期待が高まります。
その期待は裏切られることなく、物語は無駄なくテンポよく進んでいきます。ストーリー自体はシンプルで非常にわかりやすいのに、殺し屋たちの「裏社会」を支えるコンチネンタル・ホテルの存在や、そこに息づく独自のルールやネットワークが示されることで、一気に世界観の奥行きが広がっていくのもすばらしいです。
そして、何と言っても本作の最大の魅力は、そのアクションシーンに尽きます。銃撃戦、近接格闘、狙撃、カーアクションと、そのバリエーションの豊かさに驚かされます。特に、ガン・フーと呼ばれる銃と体術を組み合わせた独特のスタイルは、流れるように鮮やかで、それでいて容赦なく敵を制圧していく様に息をのみます。ジョンの動きの一つ一つに、静かに燃え盛る復讐の炎が宿っているようで、彼が狙った獲物からすれば、まさに悪夢以外の何物でもないでしょう。
復讐の対象であるタラソフ親子に微塵も同情の余地がないため、観客はジョンに100%感情移入して応援できます。おかげで、最初から最後まで、純粋なアクションエンターテイメントとして心ゆくまで楽しむことができます。
バレリーナの予習に…
主人公ジョン・ウィックがブチ切れ、気持ちいいぐらいに敵を●しまくる映画
⭐︎4.1 / 5.0
可もなく不可もなく。。
ザ・アクション映画
なんでかな?
公開時に観賞して
あまり響かなかったのですが
あれだけ続編が作られて、スピンオフまで。
今一番お気に入りの
アナ・デ・アルマス主演の「バレリーナ」を堪能するために
予習をかねて改めてじっくり観賞して
「ジョン・ウィック」ワールドに免疫をつけよう。
結果、やっぱりダメでした。
アクション満載で負傷しながらも戦い続ける主人公、
きっかけも大切な人(ペット)の為。
このおきまりのシュチュエーションは必ず盛り上がり
観客も主人公と気持ちをシンクロしやすいパターン。
これで、なんでこんなにも気持ちが入らないのか。
多分、監督の力量不足でしょう。
キアヌのもっさりした動きも
演出と編集やカメラワークでなんとでもなるのに。
実際、デンゼル・ワシントンやリーアム・ニーソンなんか
それほど機敏に動いていないし
撃った弾数もそれほど多くないけど
スタイリッシュに倒す姿に惚れ惚れする。
今作はそんなシーンまったくない。
チャドくん監督向いてないんじゃない?
やっぱりスタントマンなんだよね。
最高のエンタメ
👊
用心深さと臆病さbyゴルゴ13
元殺し屋で稼業から足を洗ったのなら、家のセキュリティがスキありすぎてもいいのか?
ガソリンスタンド屋で絡んできたチンピラは自分が属していたマフィアのボスの息子だろ。顔も知らないのか?揉めたんだから、もう少し家の警備をしっかりしても・・・。親友が狙撃で助けてくれたが、その後川べりで話しているのを見つかり、親友を喪うことになったり・・・
「病的な用心深さと、それ以上の臆病さを持ち合わせている奴だけが、生き残れる資格を持っているのだ」とゴルゴ13(デューク東郷)は言っている。また、殺しのプロの条件として「10%の才能、20%の努力、30%の臆病さ、40%の運」とも答えている。
ジョン・ウィックは用心深さも臆病さもなかったが、運は良かったのか生き残った。だが、愛犬をあっけなく殺され、愛車もあんな分かりやすいところにキーを置いていて奪われ、用心深さがないことで親友も失った。ジョン・ウィックがゴルゴ並みにセキュリティ意識があれば、マフィアの部下たち何十人もの死屍累々は起きなかったのだから、油断一瞬、後悔一生である。
全462件中、1~20件目を表示