「細腕復讐記。」ジェーン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
細腕復讐記。
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才女ナタリーが製作を兼ねて主演に挑んだ西部劇。
完成まで色々あったようだけど、脚本を含めてよく
出来ている。西部劇としての新味はないけど、女性
を主人公に(ガンウーマンってほどじゃないものの)
これだけの復讐劇に仕上げたのはさすが。ドンパチ
だけを期待すると残念な結果になるかもしれないが、
敵を迎え撃つために住いに仕掛ける爆弾など手工が
凝らしてあり面白い。冒頭から、いきなり元恋人に
助けを乞うのでなんだこの女は?と思ったが、中盤
で明かされる二人の過去、そしてジェーンが背負う
贖罪の軌跡が判明すると涙。あぁそうだったのか…
と、そりゃ現夫も元恋人も彼女を助けたくなるわな、
ジェーンは無法者以外の男には恵まれていたんだね。
あの細腕でバンバン撃ちまくるのもいいんだろうが
英雄に華を持たせた方が無難、というわけでお相手
のエドガートンがかなりの役得!とてもカッコいい。
二人の間に戦争が横たわり、それが原因で離れ離れ
になったようなものだから、その爪痕をもしっかり
描き、遺された者の再生と生きる糧に話を繋げると
いうドラマはフェミニズムを前面に押し出している。
ラストは(普通なら皆殺しで)まずあり得ないけどね。
(人物も景色も美しく悪役もユアンだと気付かない)
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