「素晴らしき後味の悪さ。」紙の月 Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしき後味の悪さ。
鑑賞中から後まで残る、何とも言い難い居心地の悪さ。
梨花の虚偽を重ねていく様、その危うさに息を呑む。梨花とスケールは比べものにならないが、私は何事かを誤魔化したことがないといえる程の聖人君子ではないので、薄氷の上を踏みしめ歩む彼女の日々に胸が締め付けられた。
小林聡美演じる隅とのカタルシス、かなりひきこまれるし、その臨界を突破する演出・脚本上のプロットに感心しきり。
吉田大八監督、参りました。
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