劇場公開日 2014年11月15日

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「目的は?」紙の月 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5目的は?

2019年8月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

吉田大八監督作品では、
「桐島~」「腑抜けども~」「パーマネント野ばら」など、
深層心理を露わにした人間関係描写が上手いと感じていて、
今回も御多分に洩れず、そこは描かれていたが、
ちょっと端折ったのか、導入が少し共感出来なかった。
光太との馴れ初めの所ね。
あれは、男と女の性欲のピークが上手い事重なって、
(一般的に、男は19歳、女は40歳とのこと)
あーなったと思えば良いのかしら。
そーなる前の日の梨花は光太をかなり意識してたし。

で、不倫とかはよくあるじゃん(世間的にも身近にも)。
でも横領は見ててどんどん不快になっていく。
偽の営業ビラの作成から領収書の偽造まで確信犯だし。
10万円渡して、200万円の受領書にサインさせるのとか、
スウィートルーム連泊で、請求書が146万円とか、
何が目的で何が手段なのか訳が分からなくなってくる。

最終的には横領発覚するのだが、
追い詰めた隅さんが言い放った本当にしたい事、
「徹夜くらいしか思いつかないわよ!」
「次の日の仕事に響くからやらないけどね」
追い詰められたはずの梨花が優勢になってしまう妙な展開。
お金があってもやりたい事が無い人は、
横領する人の気なんか1ミリも分からない訳で、
なんか、やったもん勝ちみたいで、まあまあ気分悪い。
まあ不倫もやったもん勝ちか、最近は負けが多いけど。

濡れ場俳優こと、池松壮亮がまたもや台詞少ない若者役。
ベッドシーンはあるけどノービーチクです。

クリストフ