「どんどん置いていかれる感じ」紙の月 銀蠅さんの映画レビュー(感想・評価)
どんどん置いていかれる感じ
クリックして本文を読む
残念ながら、主人公に全く共感できなかった側の人間です。
監督は好きなので最後まで観てしまいましたが、、、。
ずっと「彼女、大丈夫??」と思いながら観ていた。
明らかに何か大丈夫じゃない主人公が、なぜ大丈夫じゃないかの理由も特に作中で語られることもない。
そして最後も別に大丈夫になったわけじゃない。
ずっとふわふわしながら、自分で起こしたトラブルもふわふわ潜り抜けて、特段反省も後悔もする事もなくふわふわどっかに行っただけ。
高校生時代の彼女が必死に反論するシーンも、「私、幸せなんです。」と言われても、
お金財布から無くなってたお父さんは不幸せだっただろうね、としか思えなかった。
そもそもこの回想は何なんだろう。
"被告人は子供の頃からそういう傾向があったのです"みたいな、狡い裁判の証言みたいであまり心打たれない。
主人公について知りたいのはそこじゃ無い。
顔に傷のある男性を観ただけで、まるで
「あのときお金を送っていた男の子だ!」
と勘付くような最後のオチも寒い。
そんなこと現実的な確率で考えたらあり得るはずないのに、彼女は即座に自分のことに関連付ける。
どこまでも自分だけの世界で生きてる主人公なんだなあと思って呆れた。
コメントする