「価値は自分で決めるもの」紙の月 由由さんの映画レビュー(感想・評価)
価値は自分で決めるもの
決して「ありがち」ではない事件が、リアルで生々しく、自然に撮られているところがすごいと思った。また、登場人物の性格が皆、単純でなく多面性を持つのが面白い。このリアリティによって、主人公の行動の意味をよく考えることができる。
私は、この罪は、彼女の安易な欲が原因ではないかと思った。他人に良く見られたいと思うことは普通にあることだけど、それは本当に大切なことなのか。
最初はつまらない人のように見えた小林聡美さんの役が、最後には一番格好良い人に見えた。彼女は、他人にどう見られるかということを気にしておらず、自分の価値観に従い行動していた。他人が決める自分の価値は、偽物に過ぎないのではないだろうか。
コメントする