「血縁」野のなななのか Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
血縁
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長い映画であったが、田舎に帰った時のように、たまり溜まった情報を短い時間で棚卸ししてやり取りしているがごとく、興味は最後まで持続した。振り返れば、若い時代の青い体験に取り憑かれた爺が、92歳を全うするにあたって、先立った2人の子供と妻のことは一寸も顧みずに昇天するという、通念からは咎められるような話であったことに気づく。しかし、人とはそういうものという開き直りは心地よくもある。
柴山智香の位置付けが気になるところである。過去に取り憑かれた者と対比的な現世に欲を求める者かな。
震災からもうすぐ10年。少し色褪せてきた記憶をなぞってみる。
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