「【”悔い改めよ。”警察幹部の息子が父の生き方に反発しギャングとなり、出会った三人との女性との関係を絡ませながら、夜の世界で成り上がって行く様を激烈な銃撃シーンを交えて描いたビターな作品。】」夜に生きる NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”悔い改めよ。”警察幹部の息子が父の生き方に反発しギャングとなり、出会った三人との女性との関係を絡ませながら、夜の世界で成り上がって行く様を激烈な銃撃シーンを交えて描いたビターな作品。】
■禁酒法時代のボストン。厳格な家庭に育ったジョー・コフリン(ベン・アフレック)は、警視正である父トーマス・コフリン(ブレンダン・グリーソン)に反発し、ギャングの世界に足を踏み入れる。
やがて、ジョーは3人の女性、敵対するギャング、ホワイトの娼婦エマ・グールド(シエナ・ミラー)と恋仲に落ちるが彼女を”殺され”、アーヴィン・フィギス警察本部長(クリス・クーパー)の娘で且つて騙されて薬中だった、ロレッタ・フィギス(エル・ファニング)を助け出すも彼女は説教師となりそして自殺。アーヴィン・フィギス警察本部長は精神がオカシクなる。
ジョーは、グラシエラ(ゾーイ・サルダナ)とも恋仲であり、彼女の身を守るために一時的にボストンから非難させ、因縁の相手であるマソと彼と結託したホワイトとの壮絶な銃撃戦を制し、安楽な日を迎えるが、ある日狂ったアーヴィン・フィギス警察本部長に自宅を襲撃され、グラシエラを失う。
だが、彼はグラシエラとの間に設けた息子と映画を観に行くことを楽しみとし、息子は映画を観て”保安官になりたい”と言う夢を持つのだった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・物語の展開が、やや粗いギャング物語である。登場人物も多く、時間経過も早い為ナカナカ付いて行くのが大変である。
・だが、作品が醸し出す時代感や、ベンアフレックが演じるジョー・コフリンがのし上がっていく中で身につける衣装や、意匠などはキチンと作られており、見応えがある。
・ジョー・コフリンとディオン・バルトロ(クリス・メッシーナ)コンビが、騙し合いの中、因縁の相手であるマソと彼と結託したホワイト一味との銃撃シーンは激烈であり、コレマタ見応えがある。
又、死んだと思っていたホワイトの娼婦エマ・グールドが生きて居て、落ちぶれた娼婦として生きて居たというシーンも、何ともシニカルである。
<再後半の、漸くジョー・コフリンが手に入れた安住の家を、”悔い改めよ”と叫ぶ狂ったアーヴィン・フィギス警察本部長に襲われるシーンは、何とも苦い。
今作は、ラストのジョー・コフリンが息子と映画を観に行くシーンのみが、救いとも言える作品である。>