劇場公開日 2016年3月25日

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「難しい映画です。理解してない人も多い。」バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 もんきちもんもんもんのすけさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0難しい映画です。理解してない人も多い。

2020年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

ウォッチメンとはまた違った難しさがあります。まずしっかり理解しようとしないと、ストーリーや、この映画の伝えたいことが上手いこと見えてきません。なぜ対立をするのかというポイントも見落としやすい気がします。(少しネタバレですが、)批判に「えっ母親の名前で和解?」などと書いている人も多分理解できていない人だと思います。その場面こそ、バットマンが自身のやっていることの矛盾に気づくシーンで、言い換えれば、スーパーマンがバットマンを救ったシーンなのに...って感じです。(バットマンを信念に揺るぎのないヒーローだと思っている人にも誤解されやすいストーリーかな。)強いて言うならば、劇場公開版はWBによるカットシーンが多く、バットマンの矛盾やスーパーマンの葛藤が描ききれていなかったような気もします。そのため、鑑賞にはアルティメット版を強くおすすめします。

演出は、流石ザックスナイダーって感じです。(結構ダークなので、意見は分かれるかもしれませんが。)キャラクターの見せ方もとても良いです。キャラの音楽が一つ一つカッコいい!!特にレックスルーサー!!(今回のヴィラン)バットマンのキャラソングだけ分かりにくいので、しっかり耳をすましておきましょう。

悪役にフォーカスにしているのも、また、悪役を狂気に満ちた感じの人格にしてるのも、非常に魅力的に感じました。さっき書いた通り、音楽がヤバイです。マジで。自ら手を下さない系知的狂気ヴィランです。微妙な三下感もいいなぁ。

バットマンの出来は、個人的には過去最高だと思います。ダークナイトをイメージしている人には少し予想外な感じだと思いますが、コミックには結構近いです。ムキムキバットマンが好きな人にはグッドだと思います。人格は、ダークナイト版よりは安定していそうに見えても、実は壊れている感じです。不殺の誓いを破ったり、犯罪者に焼印を押している場面でもそれが見られます。誕生は描かれず、精神的に疲れてきた中年バットマンを描いている感じです。バットマンに関して言えば、スーパーマンの助けを得て更正する物語です。(これは観賞後の人向けの意見なのですが、)最後、今回のメインヴィランに焼印を押さなかったのも、助けを得ての更正だと感じました。

スーパーマンは前作のマンオブスティール同様葛藤しています。派手さよりも、人間としてのスーパーマンに重点を置いて描いています。(これも良い悪いの評価は別れるのかな。)

個人的には、マーベルの単独映画のどれよりも完成度は高いと思います。(一応超マーベルファンで、全作見ていて、年間の脳の活動割合の90%ぐらいをマーベルの考察に使っています。)ベクトルや狙う層は違うので、一概には言えませんが。
まぁジョスウェドン版のジャスティスリーグの演出は酷かったけどね、ハッハッハッハッ。
以上、スナイダーカットを希望している夢見人でした。

もんきちもんもんもんのすけ