「96時間を期待するな!」ラン・オールナイト 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
96時間を期待するな!
「ラン・オールナイト」見ました。
当方、リーアムニーソン結構好きです。彼に片思いしてるなと気付いたのは、「96時間」の第1作目を見た時でした。あのウザかっこよくて強くて娘にデレデレでつまんなそーな男だったら抱かれても構わないと思ったほどです。そう思った方は多いと思うが、その彼や96時間と同じイメージで見ると痛い目にあう事間違いなし。96時間との比較をするならば駄作。単体で見ても、どちらかというとつまらない作品だと思いました。
まず、リーアムニーソンのキャラクターは良かった。彼の口から(30cmのイチモツ)という言葉が聞けたのも感動モノだし、なんと言ってもエドハリスとの絡みの全てが素晴らしい
。サンタコスプレの後のベッドシーンも良かったし、レストランでの前日会見みたいな所も痺れました。ただし、エドハリスのキャラクターは全く掴めない。何者なのか不明だし、あの感じならリーアムニーソンの事許すんじゃねぇかな?って思いましたしね。もっと話し合えば、絶対にあんな殺戮合戦にならずに済みましたよ。断言できます。
そこまではキャラクター紹介のテンポも良くて中々良かった。その後の追いかけっこに関しては、純粋に楽しめなくなる粗が多すぎる。ニーソン兄貴追い詰められてなくない?と思う場面ばかりだし、街の全てが敵だみたいな宣伝は大げさすぎるよ。エドハリスが街の権力者ってのすら信じられないレベルですよ。酷いのは少年探しのアパートの場面ね。あの抜け出し方はいくらなんでも説明が少なすぎる。単に警察連中が間抜けとでも言いたいならまだしも、ヘリまで出動させてる訳ですからね。見せ場を作るがために辻褄を蔑ろにする典型的なアクションシーンでした。Ne-yoみたいな殺し屋だって全然強くないよ、あれは。
総じて、つまらない。ブライアン・ミルズの下位互換として見るならいいと思うが、単純に「96時間」と比較して鑑賞してしまう。その邪念を振り払い、無心で見れれば楽しめるハズ。僕にはそれが出来なかった。