「王道の中の王道の中の男の中の男。」エクスペンダブルズ3 ワールドミッション 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
王道の中の王道の中の男の中の男。
「エクスペンダブルズ3:ワールドパッション」見ました。初日2発目、場内激混み。層は男子中高生、年輩夫婦、ピンおっさんが主。
初日に見るほど期待とワクワクが一杯でしたが、期待通りの痛快アクション。新キャラ達も頑張ってたし、旧キャラも負けじと奮闘。悪役については後述。ただし、ウェズリー・スナイプスやアントニオ・バンデラスなどの新人を軸とした物語が進む反面、ステイサムなど旧キャラの扱いがあまりにも可哀想。まさにスタローンに使い捨てられる寸前。
気になったのは、男たちをカッコ良く映そうとしてるのが逆にダサい。そして豪華キャストの絡みが無理矢理だったり、散発的な点。と、思ったが、この映画は一線級のスターを揃えたアクション映画なので、あえてそーゆー演出にしてるんだと思う。例えば、トチ狂ったスタローンがバンデラスを引き連れて飛行機を飛ばそうとする場面。行く手に現れたステイサム他旧キャラ4人。ここ冷静に考えたら王道すぎてダサいけど、彼らアクションスター達は、こーやってアクションの世界を生きてきたというメッセージなんだと思う。パート2も今回もだけど、ラスボスがぼっちになってスタローンと一騎打ちなんて上手く行き過ぎてる。今回なんてボスの護衛は大統領並みなハズなのに。だけど、これが王道アクションだと言わんばかりの暑苦しさで押し切る。アクションはこーやって楽しめという作り手、スタローンのメッセージなんだと思う。
あとは悪役メル・ギブソン。エクスペンダブルズ創始者であり、スタローンの旧友?それは良しとして、あの出で立ちじゃスゲー強いヤツに見えないっつーの。しかもポスターじゃエクスペンダブルズに紛れて満面の笑みのメルギブソン。それはさすがに雑すぎる。確かにメル・ギブソンVSスタローンは失禁するほど痺れた。だけどシャツにスラックスに短髪リーゼント。あれじゃメル・ギブソンそのまま。例えば赤金のメカスーツを着せるとか、坊主で眼帯で出っ歯で腹巻きに仕込み杖を持たせるとか、学生帽っぽいの乗っけて黒マントでサイコクラッシャーとか、ハットリくんの仮面を被せるとか、もうちょっと一手間加えて欲しかった。
面白いところもありました。アントニオ・バンデラスは美味しい所を全て持って行きましたね。ホントにあのマシンガントークで敵を殲滅させられる。笑いました。みんな笑ってた。
ウェズリー・スナイプスは、少し掴みづらいキャラかな。序盤は敵なのか味方なのか分からないと思った。けど、仲間だったんだね。メル・ギブソンと初対面の港アクションの軽やかさなんて、「あ〜、ウェズリー・スナイプスだ。泣」と感激。
いろいろ言ったが、あのメンツを揃えただけでありがとうと言いたい。映画史を遡っても、屈指の豪華キャストじゃないですかね?スタローンはやっぱり分かってるね。
次回作もやはり作ってほしい。ヴァンダムやギブソン並みにスタローンと張り合える俳優は多くないが、ディカプリオやヒュー・ジャックマン、リーアム・ニーソン辺りにやってほしい。又はショーン・コネリーなら間違いない。はたまた、未だかつてないジャッキー・チェンの極悪ぶりも見てみたいし、少しでいいから真田広之やイ・ビョンホンのアジア勢も見たい。トム・クルーズ、ジョン・トラボルタ、ジャン・レノ、キアヌ・リーブス、ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、マーク・ウォールバーグ、ミラ・ジョボビッチ、ニコラス・ケイジ、ウィル・スミス、ダニエル・クレイグ、マット・デイモンと挙げたらキリがない。全部出てくれたら鑑賞料1万円は払いますから!もうエクスペンダブルズがアベンジャーズやジャスティスリーグに入って貰っても構わないと思ってます。笑