「音楽好きにはたまらない作品」はじまりのうた うえきんさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽好きにはたまらない作品
音楽をやっていることもあり、個人的にど真ん中に来た作品だった。
妻に裏切られたことがきっかけで病んで、自ら立ち上げた会社を辞めたほぼアルコール依存性のダン、恋人に振られ立ち直れないでいるグレタ。この二人が偶然ライブハウスで出会い、物語が始まる。
音楽は、良いホールや良いスタジオで生まれると思われる節があるが、実は違う。生まれる場所は、自分の家だったり、図書館だったり、カフェだったり、街中だったりする、
キーラナイトウェイの歌声は、飾らない素朴な美しさがあった。
途中、ダンとグレタがNYの街を互いのプレイリストを共有しながら踊り歩く場面がある。そこでダンは言う。「音楽があれば、いつものなんてことない風景が、真珠のように輝くんだ」
そう、音楽は、そんな魔法を持っている。それを、思い出させてくれた作品だった。
早くも、今年ベストか。
コメントする