「音楽だけでも価値がある」はじまりのうた kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽だけでも価値がある
とにかく使われる音楽が最高。冒頭の妄想アレンジされるシーンといい、街中での録音シーンといい、すっかり音楽の魔法にかけられてしまった。年を重ねると真珠に出会えなくなるのも確かだが、こういう真珠にも出会えるからまだまだ捨てたもんではない。
ストーリーも単純なラブストーリーにならず絶妙なバランス。喪失感は創造性の源ということか。前向きではあるが、手放しにハッピーエンドと言えないラストも好きだ。
2025.06.19新宿ピカデリーで鑑賞
劇場で鑑賞しておきたくて再上映の今回、レビューを追加することにした。
9年前に鑑賞した後、サントラを結構聴いたから、流れる音楽への思い入れが普通じゃなかった。懐かしい!という気持ちと、やはりいい!という思いで鑑賞できた。
正直、粗もあるストーリーだと思ったが、愛おしい映画であることに変わりはなかった。持てるものが少ない中、様々なアイデアで街中レコーディングを推し進めていくチームものとしての面白さと、屋上のレコーディングで親子の共演を果たす流れが好きなんだな。
今回の鑑賞では、友人のスティーブの評価が爆上がりした。女性が弱っている中、淹れようとする紅茶にあんなことできる奴は本当にいい奴だ。見習いたい。
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