ゴーン・ガールのレビュー・感想・評価
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幸せロールプレイング
今更ながらのレビューですがひとつ。
『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』の
デビッド・フィンチャー監督最新作。
彼の最高傑作だ!とやたらめったら前評判が高い作品だったし、
結果的には様々な日本の映画雑誌でも2014年洋画ベスト10内
に選出されることとなった作品な訳だが、
流石と呼ぶべきか、監督の近作と同様、非常に快テンポ。
どのシーンにもムダが無くて、どのシーンもムダで無くて、映像にも雑味が無い。
物語に集中させる術を心得ていると感じる。
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中盤のドンデン返しはある程度読めたものの、
そこから先の展開はまるで読めない。
『死んだ振りのつもりが本当に奥さん殺されちゃって、
夫の方はそのまま殺人犯扱いで完結?』という
決着が浮かぶタイミングでの恐るべき方向転換。
そのままあれよあれよの間に“悪夢はネバーエンド”な
ラストになだれ込む訳で。
『幸せな結婚』という人生ゲーム(冒頭のあれも伏線か)
を鋼の心でプレイし続ける女の逞しさと恐ろしさ。
体裁? 意地? 一体どうして“演じて”までして幸せになりたいのか?
自分の筋書き通りに人生を操作することに躍起になっている主人公エイミー。
彼女は他人をコントロールする事を心底楽しんでいる。
だが、他人にコントロールされる事は欠片も我慢がならない。
まるで演じることで物語を書き上げているかのようだ。
自身が執筆する『アメイジング・エイミー』と同様、
彼女は自他含めて徹底的に己の望む世界に書き換えよう
としているのだろうか。
凄まじいまでのコントロール願望を感じる。
エイミーを演じたロザムント・パイクはまさしくアメイジング!
快活さと同時に洗練された硬質な知性も感じさせる彼女はハマり役だった。
冒頭の真っ黒な瞳と感情の読み取れない表情でもう、
彼女が何か得体の知れない生物であることが分かる。
(にしてもフィンチャーはどうして彼女の起用を考えたのだろう?)
あまりに彼女が強烈なので薄れてしまいがちだが、
それを受ける役柄として、頭の回転がやや鈍そうな
ベン・アフレックもハマり役だった(それ誉めてる?)。
なんだかんだでエイミーから離れられない彼。
エイミーは怪物だが、その恐ろしいほどの人生独占欲は
ある意味清々しいほどの生き様な訳で、更にはそんな彼女
の伴侶を演じると言う大役に任されたという事に、
当初とは異なる意味で愛情を感じているのかも。
馬鹿だが、なんとなく理解できる気がする自分も情けない。
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とはいえ僕自身は、世間一般で評価されてるほどには
強烈な恐怖を感じなかったように感じている。
うーん、未だに結婚できてない身には十二分に恐怖が
伝わらない作品なのかしら。
物語として誇張された姿であるとはいえ、世の中の
奥さんみんながロザムント・パイクと同類じゃない訳だし。
(その一部分は腹の中に飼ってるかもしれないけど)
前評判の高さでハードルを上げ過ぎていたのも失敗。
やっぱりどれだけ期待してても、映画を観る前には
先入観を捨てて観ないとダメっすね。
でもやっぱり先読み不能の展開で楽しめたのは間違いない。
『フィンチャー最高傑作』の肩書きは大袈裟だと思うが、
一級のサスペンス映画に仕上がっていると思います。
面白かった!
<2014.12.13鑑賞>
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余談:
評価に含めてはいないがちょっとだけ。
『ゾディアック』以降、強烈な映像よりも作品のテンポや
統一性を重視している感のあるデビッド・フィンチャー監督。
それからもそれからで流石!と唸る出来なのだけれど、
一方で『セブン』『ファイトクラブ』のようなウルトラ
アグレッシヴな作品はもう観られないんだろうなと思うと、
やっぱり寂しい気がするのも本当だったりする。
まあ本作が『ゾディアック』からすでに4作品目なので
「何を今更」ではあるし、それこそ先に書いた先入観に違いないので
あまり誉められたものじゃないけど、彼の新作が発表される度に
ひと昔前のフィンチャーを期待している自分。
たぶん監督にとっちゃ迷惑なイメージかも知れないけど。
女性になりたくなった
『500日のサマー』『ブルーバレンタイン』のような恋愛、結婚イヤイヤ映画。。。ではない
この映画の比較対象として『500日のサマー』『ブルーバレンタイン』のような男目線での恋愛、結婚イヤイヤ映画・・・ではない。
それにネタバレがメインでもないので、事前情報を入れる入れないなんてどうでもいいし、中盤で明らかになる仰天の展開についての良し悪しをいうのはナンセンスだ。
この映画は『近くで生活している他人について、自分は何も知らない』ということを絶妙な切迫感に恐怖を加えたコメディなんだろう。
たまたま其れが夫婦という設定を利用しただけ!
こんな映画を未だに撮れるデビット・フィンチャー恐るべし!
しかし、『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』のロザムンド・パイクがこんな凄まじい演技をするとは。。。
本編は怖っ!結末は恐っ!
デビッド・フィンチャーの映画が好きかと聞かれたら、答えはNOである。けれど、観らずにいられない。
秀逸なストーリーと演出、軽妙なテンポ、練り込まれたキャラクター、そして意表を突く結末。それは、いつも予想を裏切り、まるで胃に鉛を流し込まれたような重い余韻を残す。
映画の何たるかを存分に知り尽くし、観る者に大いなる充足感を与えてくれる。まさに、鬼才なのである。
今作も、然り。前半は、何か起きるぞ〜というハラハラ感でグイグイ引き込まれ、中盤にあっさり種明かし。えっ、これでラストどうするのよ?と思っていたら、そんな結末とは⁉︎怖すぎるでしょ‼︎
しかも、回り回って振り出しに戻っただけで、むしろエンディングのその先を思うと、もっと恐い……
作中、国中が彼女に同情してる中、「こいつ性格悪い女に決まってる」と街中のあばずれにサラッと言わせる憎い演出!
いや〜面白い映画でした。
これでいいのか?
謎解きを楽しむというより
口が開きっぱなしになる
むなしい
スッキリしないって・・・・
D・フィンチャー監督が、またやってくれました!
これは傑作
夫婦二人の心理が分かりづらい?
失踪した妻の行動が計画的なのか行き当たりばったりなのが分からなかった。
旦那はただ流されているだけかも。
頭良すぎると殺されるね。デビッド・フィンチャー監督なので期待しすぎたかも。
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