「1作目は父、2作目は母との関係掘り下げる」ヒックとドラゴン2 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)
1作目は父、2作目は母との関係掘り下げる
ドラゴンと人間、異なる種の共生というテーマを、1作目からさらに推し進めている。自分たちの認識を改め、主人公たちの暮らす島ではドラゴンとの平和な共生が実現したが、ここにドラゴンを憎む島の外の人間が加わり、混沌とした世界が描かれる。共生の理想は素晴らしいが、誰もがそれに賛同するわけではない。舞台が広がり、世界の複雑さがあらわになっている。主人公のヒックの家族の物語も掘り下げられ、1作目が父との確執とわかり合いが描かれたが、この続編では母との関係が描かれるのも1作目との対をなしていて良い。
前作に続いて、勝利はするが大切なものも失う主人公が描かれている。ディーン・デュボア監督はこの辺り容赦ないというか、妥協がない。成長のためには痛みもまた不可欠だということだろう、だからこそ、ヒックの成長が頼もしく感じられる。1つのシーンに登場するドラゴンの数が1作目と比べると飛躍的に増えていなど、。CG技術も進化して映像はより豪華になった。
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