大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院のレビュー・感想・評価
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大いなる劇場へ。
大いなる沈黙の前で大いなるお喋り女の私はどうなるのだろう?
と危惧したが、意外とすんなり最後まで観られた(眠気は若干)
しかしこの監督の熱意と執念はすごい。
1984年に撮影を申し込み、ようやく撮影許可が下りたのは16年後。
2002年から2003年にかけ6か月をそこで過ごした監督が完成させた
本作には、照明・音楽・ナレーションがなく、その条件下での撮影。
1084年に設立された同院はカトリックの中でも厳しい戒律で有名な
カルトジオ会の男子修道院だそうである。「YOUはなぜそこに?」と
聞きたくなる戒律の中で、修道士たちは日々の祈りを捧げている。
彼らの生活に会話が許されるのは日曜日の昼食後のみという中、
本当に少ない(全体がほぼ静寂なので)人の言葉が発せられた時の
解放感たるや!あぁ俗世にまみれたこの私!を感じずにいられない。
ソリ遊びに興じる貴重な映像もあって永久保存版にできる仕上がり。
せめてこの静寂に身を任せて自身を見つめ直そうと思いはしたが、
特異な環境が特異な精神を進化させるリズムを生み出すのを感じ
私には映画館に通うことが天命。なんていう自論に達してしまった。
興味の尽きない三時間弱
音楽、ナレーション無し。しかも三時間弱と聞いて退屈しないかと不安でしたが杞憂でした。
修道士達が何をしているのか、映る場所はどういうところなのか、時間は何時なのか自分の知識と想像を働かせ観ていました。
スクリーンに映る映像は確かにカラーなのに世俗とは違う色合いに見える不思議な感覚でした。
中世風かと思いきやプラスチックのバケツや電動バリカン、ペットボトル、パソコンもあり便利なモノは取り入れているようでちょっと驚きました。
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