「高野山にでも短期修行に行きたくなった」大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院 検非違使さんの映画レビュー(感想・評価)
高野山にでも短期修行に行きたくなった
映像が、所々に感度の低い絵を挿入しており、それが修道院の寂しさを一層引き立てます。解像度は低いのですが、それでも見る者を引き込む力があります。
周辺の厳しい自然の美しさだったり、古い修道院の建築の美しさだったりもあるのですが、やはり、修道士たちの敬虔で簡素な暮らしぶり、キリストへの思いの強さ、決まり切ったことを黙々とこなしていく動作、など、人間の生き方の美しさを訴えることができているからだと思った。
とくに、老人や盲いた人がたくさん登場するが、もはや風景の一部と化しているようにも感じた。
寝てしまうという意見を他のレビューでは拝見しますが、長くて静かな映画ではあるものの、修道士たちの生活や習慣の面白さ、神に仕えることとはどういうことなのかを考えていると、全く寝ている暇などなかった。
見終わった後は、荘厳で穏やかな気持ちで映画館を後にしました。
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