「考えさせられる映画」チョコレートドーナツ ルナルナさんの映画レビュー(感想・評価)
考えさせられる映画
これは、差別と偏見に対し、問題提起した社会派ドラマである。センチメンタルなヒューマンドラマを期待して見に行くと、ズレを感じるかも知れない。
実話に基づく映画であるからか、初めに“事実ありき”で作られている。(ゲイのカップルが障害のある子供を引き取ろうとしたが、社会は認めなかった、という)
裁判シーンに重きがおかれ、主人公ふたりの心の機微や、マルコと心通わせた日々も、回想シーンのように流れ、リアル感が薄い。その辺りをもっと丁寧に描いていたら、もうワンランク上の映画になったであろう。
しかし、裁判シーンでのポールのセリフは胸を打ち、涙が止まらなかったし、最後のルディの歌う“I shall be release”は心に響いた。果たして今の私達が、偏見や差別無しに、誰もを受け入れられるのか?考えさせられる作品であった。
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