「血はつながらなくとも」チョコレートドーナツ ジジさんの映画レビュー(感想・評価)
血はつながらなくとも
切ない物語なのは、観る前から分かっていました。
基本、ハッピーエンドじゃないと映画見た後、へこむので
見るのを躊躇してましたが、★4超えてくる作品はなかなかないからどーしよーかと思って意を決して観ましたが
まず、マルコを二人が引き取ってから1年間のしあわせな日々の映像が流れた時点で号泣
あの、しあわせそうな笑顔が余計切なくさせます。
マルコは自分を蔑ろにしていた血のつながった母ではなく
血のつながりはないけれど、自分を本当に大切にしてくれたルディとポールのもとに帰りたかったんですね
周りが必死になってあの二人からマルコを引き裂こうとしてたのは、どんなに隠しても人間に備わってる恐れや不安からくる、異物を排除しようとする本能がそうさせてるのだと思いました。
自分達とは違うから、変なもので受け入れ難いものであるから、苦しんでもいいと思う。自分とは関係ないからと。
そんな残酷な考えは本当に嫌ではあるが、人間誰しも持ち合わせている本能だと思う。
だからこそ、人生を通して自分が弱い立場に立った時や、誰かに意地悪された時、また、自分が意地悪を誰かにしてしまった時、などいろんな経験を通して相手の気持ちになれるように、自分と違う人も受け入れられるように、学んでいくんだと思う。
法律事務所のボスや判事や弁護人たち、マルコを二人から引き裂いた人たちが、マルコやあの二人の境遇を少しでも 想像できていたら、もっと違った結果になったのかなとも思う。
あと、今の自分の生活がとてつもなく幸せに感じた。
心の底から幸せだと感じた。
それほど、この作品にはパワーがあった。
本当にいろんなことを考えることができた、素晴らしい作品だった。
ジジさん、わざわざお立ち寄りくださり、また素敵なコメントを書いてくださって、本当にありがとうございました。
まさにその通りの切なくなる作品でした。観客みんなが考えさせられた作品だったのではないでしょうか。
いかに普通に生きられることが幸せなことかを実感させられる、深い深い作品でしたね。