グランド・ブダペスト・ホテルのレビュー・感想・評価
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レイフの新たなる代表作となりそう・・・
私が好きだったのは、「クイズ・ショウ」の知的な学生。「イングリッシュ・ペイシェント」の不倫の愛に走る男。かっこよかったなぁ。「レッド・ドラゴン」や「ハリー・ポッター」シリーズのヴォルデモートはいただけない。演技力があるのはわかってるし、悪役もこなせることは役柄に幅があっていいかもしれないけど、そんな役やらなくてもって思っていた。かといって、ジェニファー・ロペスとラブコメなんか、バカっぽいよ。この映画のグスタヴはもう、レイフ以外無理じゃないかと思えるほど、はまっている。内容はかなり奇妙な話だけど、まぁ、ウェス・アンダーソンが監督だから仕方ないか。女たらしなのは玉にきずだけど、気品があって、しかも有能なコンシェルジュ役。他の誰かが演じたら、嫌味な感じになりそうだけど、レイフが演じるとそうはならない。ユーモアがあって、ゼロに対しては父親のようだし、正義感もあって、とっても魅力的。不思議な話なのになぜか引き込まれて1時間40分があっという間だった。おもしろかった。配役も超豪華で、主役を張れる人が何人も出ていて驚いた。
世界観が素敵でした。
世界観が好き。
登場人物が多くても大丈夫
驚くような仕掛けや展開があるわけではないが、じっくりみていると引き込まれる。いろんな要素が詰め込まれていて、あきずに見ていられる。サスペンス、ヒューマン、コメディ、脱獄、など。
映像は意識的に左右対称にされていることに、途中で気づく。ロケーションに出てくる建物、美術品のいちいちが重厚で美しい。
ラストもさらっと終わって安心して見れるのではないでしょうか。
いつまでも見ていたい
観ていて楽しい
いつまでも心の中に残るすてきな世界
私がこの映画を観たシネマライズって、2016年1月7日で閉館してしまうそうだ。私のようなニワカはともかく、東京の映画ファンのみなさまには様々な思い出がある場所なのだろうと思う。思い出のある場所がなくなっちゃうのって、とても切ないことだ。
「彼の世界は彼が来るずっと以前に消えていた。それでも彼は見事に幻を維持してみせたよ」
この映画は時系列的に、現在(少女)‐1985年(作家/トム・ウィルキンソン)‐1968年(ゼロ・ムスタファ/F・マーレイ・エイブラハム)‐1932年(ムッシュ・グスダヴ・H/レイフ・ファインズ)年と、四重の入れ子構造になっている。登場人物が次々と過去を振り返ったかなたの昔に、私たちはようやくグスタヴを見つけることができる。その時代では目に映るもの何もかもが美しいが華美ではない。ホテルも、人々の装いも、ほんのり温かく優しい色合いだ。古き良き時代を、丁寧に丁寧に宝箱の中に閉じ込めたような、すてきな映画だ。ちょっとブラックなユーモアも、メルヘンチックにコーティングされていて少しも嫌な感じがしない。
しかしそのグスタヴの時代ですら、その美しさはもはや幻だったとムスタファは言う。わたしたちが観たのは、まさに消えゆくその間際のすがただった。痛快な冒険とハッピーエンドの後、グスタヴもゼロの妻となったアガサ(シアーシャ・ローナン)もあっけなくこの世を去る。たくさん笑って楽しんだ後に残る一抹の寂しさが、いつまでもこの映画を印象付けて、私たちの心の中で宝物のように残るのだ。
アレクサンドル・デスプラによるサウンドトラックも非常に素晴らしかった。
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