「再見」グランド・ブダペスト・ホテル にゃあごろさんの映画レビュー(感想・評価)
再見
1度目にカーナビで観たことを許してください。素晴らしかった。観る人の美意識に訴えかけるような映画かもしれない。それが良いとか悪いとかではなくて、ウェスアンダーソンの美意識に共感出来る人しか受け付けないのだろうなと思う。突き詰めればどの映画もそうだけど。そういう意味でも箱庭的で囲われた映画だから、つまらない人はつまらなく、面白い人は面白いと思う。映画だし、賛否あった方が良いと思う。
あとこの作品が好きな人は、ある程度自分の美に自信を持っているか、自信を持ちたいか、とりあえずそれなりにこだわりを持っている人なのではないかとも思った。
だからそういった美意識の顕れを鬱陶しく思う人もいるだろうと思う。監督の美意識が画面の隅々まで行き届き、それがフレーム外に漏れ出てくるからだ。自部屋で観た時なんて、観賞後の眼前に広がるの世界観とのズレにうんざりしてしまうだろう。ウェスアンダーソンがそれだけ洗練された画を作ってるってことでもあるけれど。
ただ、一つの作品としてまとまっているように感じたし、テンポやコマ繋ぎやカットなどは映画ならではの気持ち良さがあると思った。歯切れが良いという点では多くの人に受け入れられると思う。動く画、動画として観れば楽しめるかもしれない。
コメントする