「この映画こそがいずれ灰の中に埋もれる…」ポンペイ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
この映画こそがいずれ灰の中に埋もれる…
クリックして本文を読む
西暦79年、イタリア・ナポリ湾岸の商都、ポンペイ。
ローマ軍に家族を殺されたケルト騎馬民族の生き残り、マイロは、奴隷として売られ無敵の剣闘士に成長、町の有力者の娘カッシアと出会い、恋に落ちる。
闘技場で生死を賭けた闘いの最中、ベスビオ山が大噴火を起こす…!
ポール・W・S・アンダーソンが、火山の噴火で一夜にして消滅した実在の古代都市を題材にしたエンタメ大作。
パニック・スペクタクルと史劇アクションとラブロマンスを融合させ、贅沢の限りだが…、何だか今一つな出来。
オリジナリティがまるで感じられず。
闘技場でのバトルは「グラディエーター」、実録パニック&身分違いの恋は「タイタニック」。
美味しいと思われる部分だけを取って繋げた劣化版。
話もベタで全く盛り上がらず。
定番の主人公の復讐劇、ヒロインも何故主人公に心惹かれたのか深くは触れず。
二人の仲を切り裂く元老院議員役で“ジャック・バウアー”がつまらん悪役をやっている。(←言うまでもなく主人公の復讐の相手)
そんなのが約1時間グダグダ続き、やっと火山噴火。
これが見たかった。ちょっと話が面白くなった。
…と思ったら、噴火の中でまだまだグダグダ続く。早よ逃げろや!
決着し、まさか主人公とヒロインだけ助かるんじゃあるめぇな?…と思ったけど、いくら何でもそうはならなかったので一安心。
良かったのは火山噴火のパニックとVFXだけ。
明らかに「タイタニック」を意識したのは見え見えで、この監督にはこういう題材は合わない。
素直にゾンビ撮ってる方がまだマシ。
(でも最近、そのゾンビも不発なんだよね…)
コメントする