劇場公開日 2015年3月7日

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「城東三中白熱教室」ソロモンの偽証 前篇・事件 ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5城東三中白熱教室

2015年4月5日
iPhoneアプリから投稿

人物造形は紋切り型で役者は異様に芝居がかっている。ただそれらは明らかに意図的なもの。成島出監督が描こうとしているのは欺瞞に満ちた世界のカリカチュア。そしてそこに挑む少年少女の正義と勇気。いわば「城東三中白熱教室」ですよサンデル教授!後篇も楽しみ!

『セブン』のラストはモーガン・フリーマンの独白。曰く「ヘミングウェイは言った『この世界は素晴らしい 闘う価値がある』後半には同意する」これよこれ。『ソロモンの偽証』もそういうことよ。いや今年の邦画では今のところ断トツやな。まだ4作品しか観てないけど

『ソロモンの偽証 前篇・事件』に対する批判として「リアリティがない」というのは頷けないこともない。ただそれって本作のフィクションラインを(意図的かそうでないかは別として)実は無視してないか?とは思う

そういえば『ソロモンの偽証 前篇・事件』は強気なクロースアップが凄かった。欺瞞に満ちた世界の秩序を乱すことが起こる時は必ず誰かのクロースアップになる(わざわざカットを割ってクロースアップを挿入する交通事故のシーンはやり過ぎ)。まあそういう用い方だけじゃないけどな

ヒートこけし