「宮部の人の描き方がちゃんと表現出来ている。」ソロモンの偽証 前篇・事件 HIROKICHIさんの映画レビュー(感想・評価)
宮部の人の描き方がちゃんと表現出来ている。
イジメがリアルで、昨今のニュース等とリンクし心をヒリヒリさせながらの120分、終始緊張しながらも作品の世界に引き込まれました。
予告で、“学生達による裁判”と聞き、小説では成立するがビジュアルになると嘘臭くなってしまうのではと心配ていたのですが、とても自然で違和感なく、宮部みゆきの人の描き方がちゃんと表現出来ているからこそだと思いました。
またそれに合わせた一癖も二癖もある役者の配役が良く、特に学生達はスタータレントを使っていない所が、後編で明らかになって行くだろう人物像に興味がそそられます。
原作は読んでいませんが全6巻と膨大な内容からすると、前後編物の前編2時間の短い作品として、無駄なくまとまっていると思います。
今回の前編がとてもヘビーだっただけに、後編で今後世の中の指針となる様な希望が観たいと、思わずにはいられません。
邦画でこんなに心待ちする後編は久しぶりです。
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