劇場公開日 2015年3月7日

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「主要キャストを忖度なしのオーディションで選ぶ心意気が素晴らしい」ソロモンの偽証 前篇・事件 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5主要キャストを忖度なしのオーディションで選ぶ心意気が素晴らしい

2021年1月5日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

宮部みゆき氏の原作を忠実に描いている。
描いているからこそ、前篇でとんでもないところまでハードルを上げ、後篇で少し尻すぼみしてしまった印象は拭えない。ただ、忖度などするはずもない成島出監督は、生徒役のキャスティングを完全オーディションで選び、経験豊富とはいえない若手俳優陣はそれに必死に応えた。
主人公に選ばれた少女は、役名の藤野涼子をそのまま芸名にしてデビューを果たした。
疑うことを知らない真っすぐな瞳が印象的で、取材時も撮影を振り返って濁りのない涙をハタハタと流し、ハンカチで拭おうともしない潔さが忘れられない。
また、今作にあって清水尋也、望月歩の存在感は特筆すべきものがある。

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大塚史貴