「安心して世界観に浸れるキャラクター」まほろ駅前狂騒曲 pullusさんの映画レビュー(感想・評価)
安心して世界観に浸れるキャラクター
画面の中で生きるキャラクターとは、彼らのことをいうのではないかと思う。
本編を見ていて、脚本があるようでないような、台詞のようで独り言のような、演出のようで監督が不在のような。
そんな印象を受けるほど、瑛太と松田演じる多田と行天がスクリーンの中で生き生きとしている。
前作ではあまり語られなかった行天の過去や、本性などが垣間見れる本作。(ドラマ版をみてないから行天のことよくわからん)
行天ファンにはたまらない内容かもしれないけれど、行天のミステリアスさに惹かれていた私にとっては、少しイメージが明確になりすぎたなぁと。
まぁ、やっぱり何考えているのかよくわかんないんだけどね。
この物語は一見ほのぼのとしているけれど、映画評論にも書いてあった通り、行天の小指の傷と同じで“不恰好でもギリギリつながっている”ような世界観なんじゃないかなと思う。取り立てて大きな事件が起こるわけでもないけど、決してへらへら笑いながら幸せな日々を過ごしているわけでもない。
鑑賞後に、なにか一つしこりを残していくような、そんな映画。
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