フランシス・ハのレビュー・感想・評価
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未だ模索中なのだろうけど。
内面の幼さというのか、甘さというのか…
危なっかしい感じが拭えないフランシスに、時々イライラしながら、でも自由でありながらセンシティブな人柄にだんだん惹かれていく。。
周囲にいる友人になった気分。
親友に一歩先を歩かれているような焦りとか、大事なことは自分が最初に知っておきたかった!みたいな嫉妬とか…ムズムズする葛藤が懐かしい感じ。
ラストはいろんな意味で気持ちよかった☆
音楽最高。
なんだこのタイトルは?^^;と思う謎の結末は最後に明かされる。
個人的に今作で一番面白かったのがココで、あとは音楽くらいか。
主人公フランシスを演じたグレタとノア監督の共同脚本、白黒画面
で終始ハッピーだとテンポよく描かれる内容は行動の伴わない30代
女子のイタい生活風景。でも本人は至って陽気(爆)。この愉快をどう
受け取るかで好き好きの分かれそうな作品。音楽はめっぽういい!!
と思ったらフランシスの親友ソフィーはスティングの娘なんだって。
顔は似てないけど^^;血筋はあるのかも。いわゆる不思議ちゃんでも
まぁそこそこ歳をとれば、普通どことなく色めいてきそうなものの、
このフランシスという娘にはまったくそれが出てこない。見事な位。
空気読めないKYながら体制から嫌われないのは、そのキャラクター
あってのものなのか、従来の女優体質(夢はダンサーらしいけど)かと
様々な側面を魅せてくれる面白キャラなのは間違いない。身近に
こんな知り合いがいたら、絶対部屋には入れたくないタイプだけど^^;
なぜか見ている分には憎めないこの不思議。ハッハッハ。
(中高年でもこんな女優さんいますもんねぇ。発言がぶっ飛んでる人)
モダンラブ
とにかくデヴィッド・ボウイのモダンラブが好きなので、監督もキャストもほぼ知らないまま予告だけを見て鑑賞を決意。
スタイリッシュさはないが、モノクロならではのオシャレ感が終始良い雰囲気を醸してた。
このような映画にストーリー性を見いだすこと自体が無粋なのは百も承知だが、途中眠くなった(笑)
でも思い起こしてみると、結構フランシスも周りの人も波乱万丈だよね(笑)
ATMを探しに走る姿とモダンラブのイントロが流れた瞬間には思わず涙腺が緩んでしまったし、ラストも秀逸だったし、思いがけず良い映画だった。
男はつらいよ…で、女は怖いよ!
男はつらいよ…とは言うけれど、「女は怖いよ」と思わずにはいられない一本。
作品としてのレベルはかなり高く、モノクロームの映像とそれを意識した音楽の使い方が絶妙。
最後の最後で何故にタイトルの「ハ」なのかが判る作りとか、本当に愛すべきオールドスクール。
ただ、作りが丁寧過ぎて女性恐怖症にはシンドイのが難点。
作品自体の作りが、音楽、物語含めて良いだけに。
味付け完璧なのに、小骨が目立って気になる魚料理のような残念さが残る。
というか、主人公の女性的公約数加減がリアル過ぎてシンドイわ!涙
女性、ないしは我が強い人には向く作品
フランシスとは友達になれないだろうな
どんな状況でも明るくたくましく生きている。
人生には大事なことです。
そんなことを27歳のフランシスに教えてもらった気がする。
でもわたしはフランシスと仲良くなれないと思う。
オシャレではない
もっと躍動感を期待していたので、
がっかり。モダンラヴで駆け巡るシーンもちょっとだけ。元祖にはおよばない。しょせんパクリシーン。
主人公がイモくさくてガサツで
女としてもダンサーとしても、イマイチ魅力がない。都会ぽくもない映像で、共感できなかった。
痛いアラサーという点では、
いつか何者かになりたい気持ちの焦りのようなものは
私にもあったなーとラストシーンが自立に向かうのは救いだった。
モノクロームで描かれる三十路前の理由なき反抗
タランティーノが2013年のベスト映画に選ばれているのがきっかけで観た映画。
TSUTAYA代官山ではポップアップショップにしてるほどお洒落度満載でした。
あの走るシーンは主人公のあんぽんたん性格なのかイライラさせるところがあるけど、そんな天真爛漫な正確に同情できる人もいるのでは?とあるある視点は好感がもてた。
あの走りにはこのタイミングを逃すと結婚出来なくなる彼女の全てが詰まっていたと思う
センスってこういうもの
これは面白い!!!
モダン・ラブがかかる中爆走するフランシス(27)!
カラックスの「汚れた血」を彷彿とさせつつも、同時に悩める現代女子を等身大で描ききるこのスマートさ!
超グルーヴィ。
センスってこういうものでしょ?と言わんばかりの演出に魅せられ、監督に嫉妬心すら抱いたよね。
タランティーノにも通ずる、「良いものは、良い」主義を貫いておる。
ストーリーなんてあってないようなものだけど、スクリーンの中を自由に駆け回るフランシスは見ていてとても心地よい。
タイトルの由来にもなっているラストシーンがかっこよすぎて軽く自信を喪失したよ。最後まで不器用なフランシスに思わず笑ってしまう。
ビミョー。とにかくビミョー。
おっしゃれーな感じかと思いきや、オシャレ感はなかった。
フランシスがバカに見えてきつかった。
けんかごっこ?バカか?ソフィーが付き合ってくれたのが奇跡やで。
虚勢のくだらん嘘はつきまくり。よっぱらって訳の分からん話をペラペラしゃべって、無職やのにパリに2泊だって。
事務員の仕事を他にダンサーの仕事があるってゆうて断るところが、最高にいただけない。
アンデータブル?って単語がよくでてきて、デートをしないって意味のようだった。非モテって訳はうまいなと思った。
まぁ、最後には自分の部屋を借りられたっぽくてちょい安心ですな。
あと気になったのは、ソフィーの眼鏡が古臭すぎることかなー。
フランシス・ハの、ハの意味はラストにわかります。
Un dateable!な感想
もしかしたら日本で観てなかったら、もっと好きになってたかもな。この映画は字幕じゃなくて、英語が判れば英語を聴いて観た方がいい。英語があまり出来ない私でも、字幕はかなり意訳だと思った。(仕方ないんだろうけど)ファニーな感じが伝わりにくいんだよね。
正直、日本での宣伝の仕方があまり好きじゃない。
「誰もが元気になれる」「共感できる」「オシャレな」
こういうのって、誰もが泣ける!とかって文句と一緒だし。映画自体が良くても冷めてしまう。やたらとグッズを作ってこーゆーの好きでしょかわいいでしょって感じが満載だったり。こんなんだから主人公の親友に日本をdisられるのでは?
散々言ったけど、映画自体は勿論好きな部分はある。キュートな映画であることは間違いない。ただ、物足りないな。その物足りなさがいいところなのだろうけど。
モダンラヴがかかるシーンは素敵だけど、汚れた血のシーンの方が断然好き。
一番面白かったのは、主人公の親友の彼氏が古着(風)のキャップ被っててサイアクって言われてたとこ。じわじわきた。
この監督の作品は、前作の「マーゴット・ウェディング」とか、もっと切実に痛い人たちが出てて滑稽で悲しくて、でも綺麗なシーンが幾つかあって好きなんだけど…こっちはあんまり人気ないみたいだね…
次回作に期待します!
米国的腐女子映画
こういうのを最近の言葉で腐女子と呼ぶのだろうか?ルームシェアの相手には行儀の悪さを指摘されるは、男友達からは非モテ系とその考え方や生活習慣を揶揄される。
しかし、そんな主人公フランシスも最後は自分の居場所を獲得出来た結末は、現代のささやかなお伽噺。
この一人の女性に焦点を当てた作品をモノクロで撮っているのだが、被写体が走ったり踊ったりするスピード感が際立っている。特に夜の街を躍りながら走るシーンは、何度も見たくなるほどの観ることの快楽を得ることができる。
登場人物の間に惹き起こされる嫉妬や見栄など心理的な出来事には特段の興味を持たなかったが、そうした心理を表す演出は終始楽しむことができた。「私たちに訊いて」T シャツは面白かった。
とことん、ぬるま湯
主人公のフランシス、27歳。
お金持ちじゃないけど、餓死するほど貧乏って訳でもない。
フケ顔だけど、見る角度によっちゃ美人とも言えなくもない。
もう子供じゃない、だけどやり直しがきかない年齢でもない。
全てハッピー、アイアムOKと言ったら嘘になる。
でも不幸ってわけでもない、宙ぶらりん。
熱くもなく凍えるほどでもなく、ぬるま湯な青春。
ぬるま湯だからこそ、痛い。恥ずかしい。可笑しい。切ない。
(青春なんて疾うの昔に通り過ぎた者としては、その「ぬるま湯」具合がキラキラしてて何だか羨ましい。あの頃に戻りたいのか?と問われれば、あんな痛くて恥ずかしいのは、しんどいなあと思うけれども。)
青春の、落とし前のつけ方。
最後の「フランシス・ハ」の由来がイイ。
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追:本作と同じく、モラトリアムの「ぬるま湯」を煮詰めた『ザ・フューチャー』(ミランダ・ジュライ)。どっちも、主人公がモダンダンス教師っていうのが、妙に腑に落ちる。
突っ走る!
まず何と言っても、主人公が街中を走るシーンが素晴らしい。このシーンだけを取っても、金を払って見る価値のある映画だと思った。
また不器用だけれども等身大のありのままの主人公を、何の飾りけもなく人生そのものを突っ走ってる姿に共感を覚えた。
久々に観終わった後、小気味良い爽快感と後味が非常に良い映画を観た気がした。
ヌーベルバーグ万歳!
自由だな。好きなものを好きに使って気持ちいいという。こんなにヌーベルバーグ好きっていうのを全面に出して嫌味じゃないのが才能か。
とにかくタイトルの決まり方がかっこいい。かっこいいのは重要だ。なんか劇場が懐かしい雰囲気だった。
街、人、友達、そんだけでいい。今回は仕事がダンサーっていうので勝ちだな。
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