劇場公開日 2014年9月13日

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「謎に惹かれる映画」フランシス・ハ ジンジャー・ベイカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5謎に惹かれる映画

2018年2月8日
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鑑賞方法:VOD

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2018年注目作「レディ・バード」の監督を務めたグレタ・ガーウィグの主演作ということで鑑賞。新鮮さを感じる映画だった。
一人の女性の友達関係と彼女の生き方を描いた映画で、全編にわたってモノクロである。
まず、ストーリーは起伏に富んでいるわけではなく、何も上手くいかない主人公のみに焦点を当て、日常の彼女の性格や感情が伝わるようになっている。その中で時折コミカルな会話を挟んだり、リズミカルな音楽があったりと、小気味好くストーリーが進む印象を受けた。ラストシーンも痛快で締めくくりとして満点だった気がする。
主人公は空気も読めないし、図々しくて完全に後ろ指を指されるタイプの女性。でも、どこか人間味があって憎めない部分もある。その彼女がストーリーが進むにつれてちょっとずつ変わっていくのは、見ていておもしろかった。
グレタ・ガーウィグの演技はかなり良い。ちょっと老けてる27歳を完璧に演じきったように思える。
本作がモノクロにしたのは正解だった気がする。もしカラーだったら、彼女の服や髪などのビジュアルを見て彼女を嫌いになっていたかもしれない。主人公の自己主張の強さを視覚的に多少和らげる効果はあったのではないだろうか。

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ジンジャー・ベイカー