「押井守による、押井守ファンのための、押井守映画」THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 加藤プリンさんの映画レビュー(感想・評価)
押井守による、押井守ファンのための、押井守映画
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押井守による、押井守ファンのための、押井守映画。
予備知識なく、これまで一年展開の実写シリーズも未見、
いきなり劇場版に飛び込んだら、近年、稀にみるほどのドキドキ&ワクワクだった!
なんと、アニメ劇場版2の続編とは、、
この時点で、対象客層がぐっと狭まった。
一般客も俄も、押井守以外のパトレイバーファンも、ぜんぶ置いてけぼり。
あの2を、台詞覚えるほどに何度も観た、僕のような
ごく一部のファンだけが楽しめる、
なんともマニアックで、贅沢な作品。
ついにこの監督、パトレイバーの中で、
虚構のパトレイバーごっこを始めてしまったのだ。
(これまでも実は実験的に行っていたのだが… →ミニパトとか。
実際にあの2でやりたかったこと、やり残したこと、
やり直したかったこと、
実写だからできること、
20年経ったからできるようになったこと。
20年経ったから、やる意味の出てきたこと。
それらを噛み締めながら、ひとつひとつの台詞、コマ割り、演出に
押井守が引ッ掛けてあるのだから、噛めば噛むほど面白い。
自分自身に対するオマージュなんて、とんでもない作家性としか言いようがない。
もはや押井守自信が囚われ、脱出するための、ひとつのステップなのだろう。
そんな過程を見せられ、楽しんでしまう、僕のような存在が、また彼を陥らせてしまうのだろうか。
因果なものだね。
噛んだことのない人には、完全にご愁傷様なんだけど、
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