思い出のマーニーのレビュー・感想・評価
全252件中、61~80件目を表示
涙出まくり。安定のマーニー!!
思ってたよりは良かった
●少女時代の切なさ。
感動!
美しい背景の中で揺れ動く心を描く
総合:70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:80点|音楽:75点 )
米林監督の前作『借りぐらしのアリエッティ』で描かれた瑞々しい演出がここでも引き継がれている。宮崎監督のような躍動感や重厚な主題や展開の大きな物語性はないが、米林監督は何気ない日常生活とその中にある揺れ動く心理を描く力が優れているようだ。すっかり自分の殻に閉じこもって世界を憎むようになった少女がしっかりと描かれていた。
それに前作ではなかった物語性がこの作品にはある分、全体を通しての主題や流れもわかりやすくてすっきりする。映像は技術の進歩もあるのか美しくなっていて、特に北海道の少し寂しさのある落ち着いたや風景の出来が良かったし、音楽もそれに合っていた。
気になったのは杏奈の北海道の生活で、夜遅くまでふらふらと出かけて倒れても問題にならずにいつまでも杏奈が自由なのは疑問。叔父さん叔母さんおおらかすぎる。序盤にひどいことを言った近所の女の子とその神経質そうな母親も何事もなかったかのように簡単に謝罪を受け入れすぎ。引っ越してきた眼鏡の女の子の彩香の声は見た目よりも大人びていて、とても子供らしいと思えなかった。
それとマーニーは原作のままこの作品内でも白人なんだけど、違和感というほどでもないけれど、国際化も進んでいないこの時代ならばやはり主人公同様に日本人に設定変更したほうが自然なのではないか。何故マーニーという外国人が両親もいないままわざわざ北海道の片田舎に住んでいるのか疑問だった。
綺麗にまとまってる
12歳の女の子が夜道に倒れてたら
以前からジブリの映画って少女が必ず出てくる変な映画と思ってましたが今回はさらになにこれ??って感じ。お祭りに出かけた12歳の女の子が一緒に行った子とはぐれて浴衣を汚して遅くに帰ってきたり、別の日は夜道で倒れてたり、夜遅くに帰ってくることを繰り返してたら。。。みなさん、預かった子がこういう子だったら、このおばさんみたく笑い飛ばせます??私なら「事件」を想定するけど。また、心配してくれてる養母のことを変に疎ましがったり、実の死んだ親のことを憎んだり、いい加減にしろ!!と言いたくなりました。ジブリの映画だからいい映画、ってみなさんに固定観念があるのでは、と思ってましたが今回みなさんのレビューを見て、ますますそう思いました。
40点
意外に良かったです
ジブリ 新時代へ
絵がとにかく美しい。
現実世界をファンタジーにすることができるのはさすがジブリ作品だ。
なにより包みこまれるような愛と暖かさを感じた。
随所に今までのジブリへのオマージュを散りばめながら、新しい形を示した作品。
車に揺られながら新しい土地に向かうシーンは千と千尋。
机には黒猫のジジ。
家はトトロで出てくるサツキとメイの家。
後半で出てくる女の子との構図はサツキとメイ。
などなど・・
過去の作品へのオマージュが次々に登場する。
だが、今までのように女の子が男の子との出会いを通じて、変わっていくあの定番はない。
自分の殻に閉じこもっていた絵描きの女の子がマーニーとの出会いを通じて、自分を見つけていく。
夢とうつつがじんわりと行ったり来たりしてふんわりとした浅田次郎のような世界観だった。
深読みすれば、絵描きの女の子が米林監督。
それを抱きしめて、引っ張ってきたのが、宮崎駿さんをはじめとした今までのジブリメンバー。
ジブリの宮崎駿さんという大きい存在に対して、どうしても卑屈になりがちだった監督さんが新たな自分(新たなジブリ)をスタートしていくというメッセージが含まれていたのではないか?
その新たな自分とは、依存しない強い女の子だろうか?
今まで、後進を育成できずに、置いてけぼりだった後輩たちに対して、「許してほしい」謝るマーニー。
女の子はそれを笑顔で許しながら、前へと進む。
最初に示したオマージュを踏襲しつつも、男の子と女の子の活劇という定番や現実を描かないという定番を外した今作品。
しっかりマーニーという遺伝子を抱きしめつつも、自らの歩で歩んでいくんだ!
という意志を映画から感じた。
今までのジブリとどうしても比較されてしまうが、これはこれでアリだ。
ぜひこれからも新たなジブリの可能性を示してほしい。
次回作が楽しみだ。
全252件中、61~80件目を表示