真夜中の五分前のレビュー・感想・評価
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美貌の双子姉妹に翻弄される
恋愛映画の名手と言われる行定勲監督だが、手掛けた恋愛映画は個人的にあまり好みではない。
大ヒットした『セカチュー』も一部では好評だった『ナラタージュ』も。
本作も然り。
上海で時計の修理工を学ぶ青年リョウは、ある日プールで、清楚な女性ルオランに心惹かれる。
それは唐突の出会いとなり、ルオランから一卵性の妹で女優をしているルーメイへの誕生日プレゼント探しを頼まれる。
美しい双子に魅了されつつ、リョウは姉ルオランとの関係が発展していく。
そんな時、姉妹が旅行先で事故に遭う。
二人の内一人の命が助かったが、それは姉か、妹か…?
日中合作で、ラブストーリーはミステリー要素を加味。
とにかく、美しい双子姉妹に見てるこっちも終始翻弄される。
最初に出会ったのは姉ルオランで、恋人関係になったのもルオランで、でも命が助かったのは妹ルーメイで…って事には一応なってるけど、時々違うのでは?とさえ思ってくる。
と言うのも、この姉妹、時折本当に入れ替わったりもする。
ルオランと思って会ってたのが実はルーメイで、ルーメイと思って会ってたのが実はルオランで…っていう時もあった訳。
しかし、幾ら一卵性の双子とは言え、中身は別個の人間。違いもある。
性格はまるで別。姉ルオランは控え目だが、妹ルーメイは自由奔放。
なので、事故以降性格が急に穏やかになったのは気になるに充分だし、“5分前の時計”や姉妹の複雑な関係や過去など、意味深さや伏線は所々に。
単なる世界観や感情に酔ってるだけのようなラブストーリーかと思ったら、ミステリーがスパイス効いていた。
三浦春馬は中国語を奮闘し、一人二役のリウ・シーシーの美貌には魅せられる。
だけどやはり、良かったかと問われたら…。
作風であるのは分かるが、まあとにかく全編通して淡々とメリハリ無く、ズバリ言ってしまうと、退屈…。
睡魔との激しい戦いになる。
それに、難解。所々予想は出来たりもするけど、勿論明確に明かされたりする事は無く、うやむやのまま。
余韻は残るっちゃあ残るが、凝りも残る。
美しい双子姉妹が誘う、ミステリアスで哀しく切ない愛の世界に取り残された感じ。
とりあえず、美人双子姉妹を好きになったら、慎重にならねば。
最後まで分からない…。
行定監督作品なので、眠くなるかもしれない…と、正直思いながらの鑑賞。
ですが!とんでもなくドキドキさせられました(笑)
まさかのミステリーに、最後の最後までドキドキハラハラです。
日本の青年が、中国へ時計職人の見習いとしてやって来たところから話は始まります。
中国の美しい女性と出会い素敵な恋愛がスタートするのかと思いきや、その女性は双子の片割れ。
姉なのか妹なのか、自分がどちらと付き合っているのか分からなくなって行くのです。
頭がこんがらがってしまう内容に、最後までヒィヒィでした。
唯一の癒しは三浦春馬さんの笑顔です。
中国語、、、
始まってすぐは「中国語わかんな!」など思っていたりもしたが、観ているうちに人物への感情移入などできるような場面が数多くあり、同情できる作品であったと思う。そしてゆったりと流れる時間、作品がとても好ましく、落ち着いた作品であったと思う。
ゆっくり流れる時間がいいです。
2回みたかったのですが、あまりやってる映画館がなくて、次回は、時間が遅くなってしまいいけませんでした。
春馬君の孤独な感じがよいです。もう少ししたらDVDを買おうと思います。進撃の巨人を予約してしまったので、支払が、終わったら
買おうかな。
どっち?
劇場で観たいと思ってたら終わってしまって…機内で観ました。日本では三浦春馬、台湾ではジョセフ・チャン、大陸では劉詩詩とそれぞれのスターを全面に出して宣伝していたようで誰が主役?と謎でしたが、個人的には詩詩ちゃんかな?と思って鑑賞。物語を語るのは春馬くん演じるリョウだけど、詩詩ちゃんが演じる双子の美しい姉妹がとても印象的で。一瞬どちらかわからなくなるけど演技を見てると、あ、こっちだ、とわかって、女優さんってすごいなぁと思う… でも途中まではついていってた(つもり)なのですが最後になると…(笑)わかりにくい終わり方は好き嫌いがあるかもですが、柔らかく美しいトーンの映像、ゆったりとしたテンポの世界にすっかり浸ってしまい、私は好きな作品です!
三浦春馬はあんまり人付き合いのニガテな日本人、っていう雰囲気じゃなくて(なんとなく器用そう)ちょっと違和感感じたけど、繊細な雰囲気がとても映画にはまっていてよかったです。中国語も流暢!劇中の会話では詩詩ちゃんの通訳いらないのでは?と素人の私にはみえました(笑)
そしてジョセフ・チャンは鼻に付く感じのいい男の役。わりと誠実な役をしているのばかり見てきたので、えっ、こんなイヤな感じも出せるんだ…と衝撃。やっぱり台湾一の上手い俳優さんだなぁ。
こんな合作映画がもっとたくさん作られたら、アジアが近く感じられてうれしいな、と思える作品でした。
瓜二つが招いた悲劇。誰も知らない真実と、彼女が下した決断とは。
【賛否両論チェック】
賛:“一卵性双生児”という点を絶妙に絡めた人間関係が、非常に奥深い。「彼女が本当は誰なのか?」という謎が、物語を引き立たせている。
否:展開自体は非常に穏やかに進むので、興味がないと眠くなってしまうこと請け合い。
中国が舞台なので、全編を通してほぼ中国語で話が進みます。一卵性双生児の謎めいたヒロイン達が物語を引き立たせていて、今目の前にいる彼女がどちらなのか、主人公はおろか本人達ですら錯覚してしまう雰囲気が、非常にミステリアスです。ただ、ストーリーそのものはかなり淡々と進むので、恋愛モノに全く興味がなかったりすると、思わず眠くなってしまいそうです。
恋愛とサスペンスの中間を行くような、少し変化球の作品です。
もっと話題になっても不思議ではない
『真夜中の五分前』を鑑賞。
「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督最新作。
今作は日中合作であり、舞台は本多孝好の原作小説とは異なり日本ではなく上海となっている。
主演は三浦春馬、双子のヒロインには中国の人気女優リウ・シーシー(二役)。
時計の修理工リョウ(三浦春馬)は一卵性双生児の姉妹と出会い、姉ルオラン(リウ・シーシー)と恋に落ちる。妹のルーメイは性格は全く異なるものの見た目に区別はつかない。
そんなある日、旅先であるモーリシャス沖で水難事故に遭遇し一人が命を落としてしまう。助かったのは妹ルーメイであるというのだが、ルーメイの恋人ティエルン(ジョセフ・チャン)は助かったのはルーメイではなく姉ルオランだと主張する。
果たして助かったのは姉妹どちらなのか。
物語はラブストーリーの様相を見せるが実はミステリー要素を含んでおり、集中して観ていないと姉妹の区別がつかなくなってしまうので注意が必要だ。一人二役なので顔が同じなのはやむを得ないが、髪形も同じなので全く区別がつかないのである。
だが、注意して観ていればわかる造りにはなっている。
オール上海ロケ&オール中国語である今作。
監督含めたスタッフと主演男優のみ日本人であり、その他のキャストは全て中国人。言語も中国語。三浦春馬もほぼ100%中国語で演じており、演技としても全く違和感のない熱演であった。
しかし、なぜ日本人であるリョウが中国で時計の修理工をしているのかというような説明は一切ない。それならいっそ中国人役で良かったのではないかと思ってしまう。
映像は行定監督らしく終始美しい映像。
アンティークな時計店の雰囲気などは好きな人にはたまらないであろう。
全体的にはラブストーリーとしてはかなり中途半端な印象。
ヒロイン姉妹はどちらにも感情移入しにくく、主演のリョウに感情移入すると振り回される展開にイライラしてしまったり…。
しかしミステリーとしては敢えて説明不足気味にしてミスリードしていく展開としては成功していると言える。
それにしても行定監督の最新作(しかもお正月映画)にしてはあまりにも宣伝がなされていないと感じる。上映劇場も少なめだし、観客もそれほど入っていない。
あらすじだけでもミステリアスな本作、宣伝すればもっと動員できそうなものだが…。
行定監督の神通力が弱まっているのか、はたまた日中合作である事が影響しているのかは定かではないが、もっと日の目を見ても良い作品だと感じる。
原作愛読者の感想。
率直に一つの映画には楽しめたが、原作が好きな方にはちょっと物足りないかな?
作品としては楽しめたので☆3は。
しかし、俳優さん達の演技は流石だと思いました。
原作の映画化を楽しみにしている反面本当に可能なのかと不安に思っていたが、その不安要素は直ぐになくなりました。
後からジワジワ来るようなえぇ作品・・・?!
後から,久々に?純粋且つわりと真面目&実は,深い内容だと感じた。
内容も格好良くしているだけな訳じゃなく,ベストセラー小説を作品にしたらしく、其処で更にえぇ意味で,納得した。 一瞬,作者の思う壺で?どっちがどっちだったっけ?なんて迷わせられてしまっちゃう所だったし…
深い
鑑賞後の何とも言えない不思議な余韻がクセになりました。
映像と音楽がとにかく綺麗。
恋愛観の価値観や立場によって最終的な結論が観る度に変わる映画だと思います。入念に練り込まれている脚本なので伏線をたどり回収しながら観ても面白いです。
見た後の余韻がたまらない
本多孝好さんの小説「真夜中の五分前」を映画化したのもらしいですが、原作は読まず観てきました。
まずは上海を舞台にした美しい映像とこの映画の主軸となる時計の音だけですぐ入り込んで魅入ってしまいました。
ひとりの男が愛したのは双子のどちらなのか・・・。
ただのラブストーリーと思いきやいい意味で裏切られました。
双子であるが故の苦悩、葛藤などが見事に表現され、愛するということは、相手の何を愛しているのか何を愛そうとしているのか、見た目が一緒であるならば何を信じればいいのか。
現実に戻り愛ってなんだろうと考える始末。
最後双子のどちらかが・・・(あっここでは言ってはいけないことですかね)
結末は観た人に委ねられていて、人それぞれ愛し方が違うようにこの作品最後の終わり方も人それぞれの見方で違うと感じました。
ちなみに私は試写ふくめ2回観に行きましたが、不思議と結末が違ったのにはびっくりしています。あ~奥が深い。
とてもミステリアスで観た後もしばらく余韻がつづく素晴らしい作品だったと思います。
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