「20年前の映画に劣る内容」ジュラシック・ワールド Nさんの映画レビュー(感想・評価)
20年前の映画に劣る内容
20年前のジュラシックパークを観た時の衝撃、「恐竜が現代に蘇ったら?」という点で観ると恐竜の前では人間はあまりに無力というのがハッキリと判る内容にものすごく面白く、また映像技術にも感激をしました。
また、古生物学者の主人公が主張する恐竜と鳥類の関係性を自らの目で確認した時の感激ぶりや古生物学者のヒロインの貪欲な知識欲など人間のキャラクター性にも配慮された良作の流れを汲む本作品はとても楽しみにしておりました。
結論としては「恐竜の姿をした怪獣たちのパニック映画」でした。
恐竜という生物に対する考察は一切なく、「遺伝子操作」で都合よく物語を作っており、「ハイブリッド種」なんてもはや恐竜では無いですよね?
ただの「怪獣」です。
ラプトルも前作のちょっと賢すぎた設定からさらに飛躍してあまりにもぶっ飛んだ設定になっており、これも「遺伝子操作」のなせる技という事なのでしょうか?
映像技術も確かに精巧で素晴らしい物でしたが、20年前のジュラシックパークの恐竜のほうが壮大さや恐怖感があるように感じました。
登場人物も恐竜の専門家がおらず(恐竜ではないからもはや不要なのか?)非常事態に何やってんの?というトンチンカンな人たちばかりでした。
あと、時間の都合上吹き替え版を観ましたが、俳優さんと声優さんの演技力にこうも差があると俳優さんの下手さがより際立って酷かったです。(逆に声優さんって本当に上手いと感動しました)
よりにもよって、主役級の二人がその有り様なので作品そのものがより酷い物に感じてしまいました。
総合的にハラハラ・ドキドキよりもイライラの方が多かったです。(声によるものが大きいかもしれませんが)
ジュラシックパークのように、TVで放送されれば久しぶりに観ようと思える作品ではなく、二度と観ることはない作品です。