「新人監督の力量はまあまあ・・」ジュラシック・ワールド moviebuffさんの映画レビュー(感想・評価)
新人監督の力量はまあまあ・・
数々のオマージュを散りばめて、一作目への愛は感じるし、結構ラスト恐竜好きへのファンサービスもたっぷり・・・うん、十分楽しめました..なんだけども..
肝心の恐怖演出がなんというかバリエーションが少なすぎる。「下を向いてて見上げたら目の前に恐竜がいる!」だとか「安心だと思ったら恐竜の顔が突っ込んでくる!」だとか・・・ちょっと同じようなパターン使いすぎじゃね?
こうして見ると、やっぱりスピルバーグって「来る来る来る!」っていう盛り上げ方が本当に上手い。全然レベルが違うなー。
あと、ヒロインの助手の女の子が何回も翼竜につままれたあげく、やたら残酷な死に方するんだけど、あの娘だけ、なんでそういう扱い?笑
特に「嫌な人」っていう役でもなかったんだけど・・ていうか嫌な奴の役回りはヒロインの方だったし・・
いや、ブラックなタッチでどんどん惨劇が起こるのって、やりすぎると笑えるから(ピラニア3Dとかね)、逆にいいと思うんだけど、そういうB級映画的なノリでもなく、あの人だけなぜ?・・なんか中途半端。
あと、これ言うと根本的な所になっちゃうけど、ハイブリッドの恐竜って、反則じゃね?
「ハイブリッドだから体の色を変えられるんだ!」「ハイブリッドだから、赤外線から消える事が出来るんだ!」→それ全部後出しジャンケンだろうがよ。最初に伏線で言っとくべきじゃないの?なんでもありだったら、毒吐こうが、火吐こうが空飛べようが、顔が三つあってキングギドラでも何でもいいって事になる。
そもそも、純粋に恐竜見たいファンは「人がデザインした恐竜」なんか見たくないと思うよ。だって本当はいない恐竜見せられてどうすんの?昔いた動物が蘇る所にロマンがあるのに。しかもこの恐竜を話の中心に置こうとしてるでしょ?
その「儲かったら、ハイブリッドでも何でもいい。新しいキャラ登場させたら盛り上がるだろう」っていう感じ、この映画の中で批判されてるヒロインの最初の態度と全く同じじゃないですか・・。
だから、その突っ込みを回避するために最後ファンサービスで「あいつ」が活躍したんだろうけど。他の恐竜も背景に置いておくだけじゃなくて、もっとちゃんと見せなさいよ。なんかパビリオンとか結構おもしろそうだっただけに、「もっと広げられんじゃないかなー、ここ。」っていうのが色々あったなー・・。
(あ、それと、どうして全体的に恐竜のデザインをゴツゴツしたトカゲみたいな感じの肌感にリニューアルした??なんか古い感じがするんだけど・・。一作目の方がリアリティがあったと思うんですけど・・。)