8月の家族たちのレビュー・感想・評価
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痛々しい
田舎で育ったのに故郷を捨て、何かイベントが無いと寄り付かなくなる現代人の、良心の呵責に訴える映画。
長女はしっかり者で両親からも信頼され、何かと決定権は持っているが実家からは離れて住み、「あんたが実家にいれば・・・」攻撃に苦悩する。
次女はいつも彼氏をとっかえひっかえで、今回連れてきた彼氏は彼女曰く「ようやく巡り合えた運命の人」らしいが、こいつがとんだ食わせ物だったというオチ。
三女は実家の近くに住み恋愛話も聞かなくなって久しいが、どうも最近好きな人がいるらしいが、その相手が・・・。
そして実家の母親は口腔がんを患い、他の病気も含めて薬漬けの毎日。その所為か時折ハイテンションになる姿に父親は嫌気が差し・・・。
その他、母親の妹夫婦とその息子、長女の夫と娘と、大家族の大集合となるが、その食卓はKYな母親とマジメな長女によって修羅場と化す。
ネタバレは禁物な映画だが、とにかく日本の大家族のドラマ、最近で言うと「家族はつらいよ」的な感じのする映画です。
「家族はつらいよ」観てないけどね・・・。
圧巻の演技力
家族って
地味かと思いきや破壊力はんぱない! メリルの演技には圧巻だし、ジュ...
家族という病
学ぶ
歳をとることが辛くて悲しいと思ってしまった。
特にメリルの破天荒ぶり!
ジュリアの長女っぷり。
メリルの旦那が自殺する以外は、変な話まぁ普通の家族の話ですよ。
介護は三人も娘がいたってやって貰えない。
結局は歳をとったらホームにでも早くから入ろうと素直に思える映画でした。介護ってお金って幾らあっても足りないなぁ…
足るを知りたいと思いました。
観ててしんどい
病気で薬漬けの妻ヴァイオレットを持つ夫がある日失踪する。それにより、それぞれ訳ありの娘3人が家族と共に家にかけつけ、父親の帰りを待つが…。機能不全家族をリアルに描き、家族とは何かを問う一作。
ヴァイオレットは毒舌家で娘やその家族まで巻き込み、彼らに精神的虐待を続ける。しかし彼女の生い立ちもひどいもので、この負の連鎖はどこまで続くのか、家族同士で何故ここまで傷つけあうのか観ていて悲しくなる。家族だから逃げられない。家族だからどんなにむかついても苦しくても憎くても愛してしまう。家族って不思議なものだ。
家族だけでなく、夫と妻の関係についても描いている。特にヴァイオレットの姉妹夫婦の会話では、長年連れ添ってきても分かり合えないものがある事実を、クリス・クーパーのいい演技で見せている。
映画は始終、お互いの傷つけあいと相手への嫌味が続くので観ていてしんどいというのが率直な感想。現実だってしんどいのに映画でもどうしてこんな思いをしなくてはならないの。一ついいことがあるとすれば、もし嫌な人に合っても何故その人が尖っているのかが、この映画を観ることで、何となく分かるかもしれないということだ。あと、たぶん自分がこの家族じゃなくて良かったと思えるんじゃないかな。それはそれで幸せだと思う。
ちなみに、豪華キャストです。
皆キーーーッ!ってなるのは、中西部の貧しさのせい?暑さのせい?
皆血族にみえてくるのはやっぱり豪華キャスト陣の実力のなせる業か。
特にクリス・クーパーとベネさんなんか「髪の感じとか目の感じが似ててホンマの家族に見えるわ~」と得心してたらまさかの
「ええ~~~血ぃ繋がってないのぉぉ~」
自分の浅はかさをあざ笑われているかのような後半の展開、
ええ大人になっても親子関係を修復できない我が身につまされる映画でした。
メリルの毒親、すさまじい。
思い通りにいかないことばかりの人生
この作品を観終わってから観た人はどんな風に感じているのだろうとレビューを色々と見てみたのですが、結構評価が分かれていますね。
ざっと見た中では「もっと救いがほしかった。ただの家族喧嘩を延々と見せられただけだ。演技の上手さを見せつけ合っているだけ。」というのを多く見ました。
確かに救いは何もない。家族喧嘩ばかりしている。皆がすごい演技をしている作品。そう思います。
ただ個人的にはどちらかというと好きな作品です。
この映画を何かを得るためのエンターテインメントとして観たならば面白くないと思いますが、自分の現実に疲れたときなんかにぼうっとみると、なぜか楽になったりするのではないでしょうか。
父の失踪を機に、ばらばらだった家族が集結、しかしそこから薬物中毒の母を中心に皆が感情をどんどん抑えられなくなり、音を立ててそれぞれの家族が壊れていく。
その壊れっぷりは見事なもので、演者の鬼気迫る演技が素晴らしかったです。メリルストリープはもちろん圧巻。
人の人生ってほんとにうまくいかないことだらけ。家族も他人の集まりなのだから思い通りにいかないことだらけ。
この映画では終始そういうことを描いている気がします。
家族狂騒曲
ピューリッツァー賞とトニー賞を受賞した戯曲の映画化。
父親失踪の知らせを受け、三姉妹がオクラホマの田舎に住む母の元に集い…。
集まったのは、長女夫婦と娘、次女、三女と婚約者、叔母夫婦と息子。
全員が、一癖アリ。
まず、母親がモンスター。癌を患い、薬中で、情緒不安定で、毒舌家。
長女は夫の浮気と反抗期の娘に手を焼く。
次女は従弟と密かに付き合い、三女はヘンな男を連れて来て…。
叔母は一見陽気だが、鬱陶しい。
全員で食卓を囲むシーン。
久々に家族が揃ったというのに、ピリピリイライラ、険悪ムード。
口を開けば相手を傷付ける事ばかり言い、傷口に塩を塗り合う。
怒鳴り、罵り合い、挙げ句の果てに取っ組み合いの大喧嘩…。
さらに、全員がそれぞれ秘密を抱えている。
次々と暴露される家族の秘密。明かされる衝撃の真実。
家族が集えばいざこざがあるのは、何も映画の中だけではなく実際に身に覚えがある方も多いだろうが、これは辛辣。
「遺伝子で繋がるだけの無作為に選ばれた細胞」と劇中でかなり皮肉めいて言ってたように、結局一人一人は赤の他人。
それでも、家族という不思議な関係。
凄みたっぷりのメリル・ストリープ、堂々と張り合うジュリア・ロバーツ、オスカーにノミネートされた二人がさすがに巧い。
ユアン・マクレガー、クリス・クーパー、アビゲイル・ブレスリン、ベネディクト・カンバーバッチ、ジュリエット・ルイス、サム・シェパード…豪華キャストと言うに相応しい豪華な面々が極上アンサンブルを見せ、それぞれ見せ場もある。
この面子の中では比較的知名度が低い次女役のジュリアン・ニコルソンがなかなか印象を残す。
これだけ家族の醜態を見せられれば鬱気分で後味悪いまま終わるのかと思いきや、案外そうは感じなかった。
喧嘩し、本音を言い合い、全てをさらけ出しても、その裏側にあるのは…。
ラストシーンも忘れ難い。
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