家族ゲームのレビュー・感想・評価
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今観ても面白い!!
当時小学生の頃、VHS(ビデオテープ)に録画されてた家族ゲーム。
気になって観てみたらめちゃくちゃ面白い!
その頃、思い出して楽天を検索!
Blu-rayあるじゃん!って事で即購入!
当時は面白かったけど今観たらどうなの?!と、思って観たらめちゃくちゃ面白い!!
この作品って世代でいうと60~75歳位の方が世代なのかな?間違ってたらすみません。
うちのオヤジが 70歳手前なんで。
てかこの時にはお笑いの間は出来てたのかなと思うくらいビンタする間が面白い!会話する間が面白い!出てくるキャスト達がみんな癖があって面白い!
夕暮れ~の鼻をすすって~のビンタ!笑える!目玉焼きチューチュー、飲み物飲む時ゴクゴクッ音をたてて飲む!
来客が来てるにも関わらず茂之が来客前で服脱いでパンツ1丁で「ねぇお母さん布団敷いてよ!」はクソ笑える!(笑)
家族4人、家庭教師正面向いての食事、全ての演出が面白いし観てる側への観せ方がわかってるな~って感じです。
櫻井翔君がやったリメイクドラマは話しにならないかなって感じ。
観るなら間違いなく松田優作主演のこっちがオススメ!
松田優作は「用心棒」の三船敏朗
家族が互いに向き合わないで食事をする光景。
それが息子たちと向き合わない父親の姿と重なる。
1983年。森田芳光監督作品。キネマ旬報ベストテン第一位。
作品賞・監督賞総なめ。
呆気にとられる存在感の松田優作は、ほぼ無冠。
父親役の伊丹十三は助演男優賞を総なめ。
この映画の題名と評価に惹かれて鑑賞しました。
東京湾岸の今から37年前の景色が、あ〜昔は高層タワーの億ションが立ち並ぶ
ベイエリアが、こんなだったんだと感慨深い。
沼田家は湾岸の勝どき6丁目にある高層アパートに住む4人家族。
東京湾岸が見晴らせて素晴らしいロケーションだ。
高校受験を控える次男坊(宮川一郎太)は勉強嫌いで、頭は良いのに成績最悪。
解決策として家庭教師を付ける。
その家庭教師が2流大学7年生の松田優作。
不穏な空気を漂わせて登場。
只者ならぬ空気感は、おぬしやるな!!
もしくはこいつに、家族皆殺しにされるな!!
的、予感と期待を抱かせる。(根っからのアウトローだ)
三船敏朗の用心棒のようにフラリと現れて、家族を根底から変えて、
またフラリと消えて行く・・・
かと思うと、設定は似ているが、
《家族は何も変わっていない、元のままなのだ》
父親は「俺が下手に口を出すと、なぁ、バット殺人みたいなことになるんだ・・・」
と、2、3回言う。(息子が金属バットで両親を撲殺した事件が、世を震撼させた頃らしい)
家庭教師の松田優作は金のためとはいえ、次男の不成績と向き合う。
イジめる生徒とも対決する。
担任とも掛け合う。
顔面パンチを喰らわして、暴力でねじ伏せ、結果次男坊はランクを大きく上げて、
一流高校に合格する。
《合格祝いの祝膳の場》
事なかれ主義の父親は、家庭教師を労い、息子を祝いつつも、長男の不登校と不勉強をあげつらい、
くどくどと説教を始める。
ここで食卓を残飯の山にしていた松田優作は、《ちゃぶ台かえし》を敢行・・・
(アレアレ、ちゃぶ台かえしは父親の専売特許の筈だ・・・)
そして、黙って去って行く。
高校入学して不勉強が再発してる次男。
長男はなんとか高校に登校してる。
家庭教師(松田優作)が変えたようで、何も変わってなんかいない!!
次男は一流高校の受験に合格はしなかったかも知れない。
しかし、二流高校だろうと一流高校だろうと勉強しなければ、どちらも同じこと。
家族なんて《向き合わないこと》で成り立っている部分が大きいのではないか?
お互いの傷に触れないことが、居心地良く暮らす知恵なのだ。
改めて松田優作。
「ブラックレイン」しか観た事がない。生きていれば72歳だ。
松田龍平と松田翔太の父親・・・くらいしか認識がないが、抜群の逸材なのを実感。
そして伊丹十三。
俳優より監督として有名。
映画監督デビューがこの映画の翌年1984年の51歳だとは!!
「家族ゲーム」が俳優としての最高評価なのも不思議な縁。
松田優作(1989年49歳)も伊丹十三(1997年64歳)で、亡くなった事が惜しまれる。そして肝心の森田芳光監督はこの作品当時33歳の若さでした。
2011年61歳で亡くなられました。惜しまれます。
シュールだけどリアル
伊丹十三さん、松田優作さん、お二人のシュールさと存在感に加え、由紀さおりさんの軽妙な柔らかな演技がなんとも言えず良い。
横並びに座る食卓は、互いに向き合おうとしていない家族を象徴しているように思えた。投げやりな担任といい、なかなか辛辣な作品。
ラストは「お前ら、いいのかそれで!」でしょうか。
NHK-BSを録画にて鑑賞
森田芳光監督らしい
ちょっと深刻な受験戦争や家族の問題をコミカルに描いた森田芳光の傑作の一つ。
私にとって森田芳光監督らしいと感じる作品と言えば、「メイン・テーマ」とこの「家族ゲーム」だ。ちなみに、世間の評価はこちらのほうが高いが、「メイン・テーマ」も個人的には好きな作品である。
また、松田優作と伊丹十三の演技が光っていた。
家族の食事のテーブルがカウンター式になっていて、おかずをスライドさせるところや、夫婦が会話するのに駐車場の車の中でするところが笑えた。
夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ…。
高校受験を控える中学3年生の沼田茂之の元に、家庭教師の吉本がやってくる。吉本の登場により露わになる沼田家の歪みを、ユーモラスかつシュールに描いたブラック・コメディ。
家庭教師の吉本勝を演じるのは『人間の証明』『野獣死すべし』の名優、松田優作。
茂之の父、孝助を演じるのは『黒い十人の女』『細雪』の伊丹十三。
「夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ夕暮れ…」
「誰がそんなもん書けって言ったんだよ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン」
という映画、それが『家族ゲーム』。
「こんな映画のなにが面白いの?櫻井翔くんのドラマの方が100倍面白かった!」
という意見もあるでしょう。実際自分もこの映画の何が面白いのかよくわからない…。
でも大好きなんです、『家族ゲーム』。今まで観た邦画の中ではベスト3には入ると思う。
10代の頃に初めて観て、こんな映画が存在して良いのか!?という衝撃を受けた。
冒頭からクライマックスまで徹底して理不尽でシュールな展開が続く。なんと言って良いのやら。
一般的な中流階級の核家族と学歴信仰。
それらが内包する、普段は目を背けがちなグロテスクな問題点を、吉本の一歩引いた目線から描き出す戯曲的なコメディ。
家庭内の不和やいじめ、受験戦争などの身近な問題をリアリスティックかつシリアスに描く映画は数あれど、それらを残酷に突き放し笑いに変える作品が一体どれだけあるのだろう。
松本人志のお笑いや、松本大洋の漫画と同じ匂いがする(もちろん松本人志や松本大洋の方が後の時代の人物なんだけど)。
この映画の面白さを極限まで引き出しているのは、やはり吉本を演じた松田優作!
日本映画界永遠のアイコン!男が惚れる男!日本が世界に誇る最高の俳優!キング・オブ・クール!
本作の優作の演技、最&高!
常に学研の植物図鑑を持ち歩く無表情な男。言葉は少なく声は小さい。酒だろうとジュースだろうと飲み物を一気に飲み干す癖があり、とにかくよく食べる。冗談なのか本気なのか、ホモセクシャルな態度を茂之にも孝助にもみせる。暴力的でやる気があるんだかないんだかわからない、何を考えているのかもさっぱりわからない。こんなのが家庭教師としてやってきたら怖すぎる。
こんなわけわからないキャラクターを、完璧に演じ切る松田優作凄すぎる。古今東西見廻しても松田優作以外に吉本を演じきれる役者が存在するのか!?
吉本が茂之にコブラツイストを仕掛けるのは明らかに『ルパン三世 カリオストロの城』のオマージュ。優作は『カリオストロ』をリアルタイムで観て、非常に気に入ったという話を何処かで聞いたことがある。
『探偵物語』の工藤ちゃんはルパンを手本にキャラクターを膨らませていったらしい。そのため、『探偵物語』の1話目で工藤は少年に『ルパン三世のおじちゃん』と言われている…。以上、どうでも良い豆知識でした。
クライマックスの食卓はまるで「最後の晩餐」のよう。
キリストの位置に座している吉本が、愚かな使徒たちを打ち斃し、食卓をひっくり返して去ってゆく。
「右の頬を打たれたら、左の頬をも差し出せ」とはマタイ伝に記されたキリストの言葉だが、本作における救世主はそんな甘っちょろいことはしない。右の頬を打たれたら容赦なく右の頬を打ち返す。
現代人の愚かさには、救世主ですら匙を投げるというアイロニカルなメッセージは令和の世でも強烈な鋭さを保ち続けている。
「家の中がビリビリ鳴っていてすごくうるさいんだ」という茂之のモノローグから始まる物語は、ヘリコプターの騒音が鳴り響く食卓で幕を下ろす。
音から始まり音で終わるという円環構造は美しく、また物語の始まりと終わりで問題は一切改善していないことを表している。
凄くうるさい騒音の中、それを気にすることなくうたた寝をする一家の姿とともにエンドクレジットが流れる。
家族はもちろんのこと、冒頭の段階では「うるさい音」を意識していた茂之ですら、最終的には騒音について無意識になってしまっている、という皮肉かつ悲壮感漂うラストには一抹の寂しさを感ぜざるを得ない。
過剰なギャグを用いることなく、映画全体をコメディに仕立て上げる森田芳光の手腕には感服するしかない。これこそコメディ映画のあるべき姿だよ!
わかったか、今の日本映画界ででかいツラしている〇〇とか〇〇!
まさに「僕が観たい日本映画」の完成形。「ATG」のような攻めの姿勢の映画会社がまた出て来てくれればなぁ。
万人にオススメする映画では決してないし、つまらないという意見も理解できる。…が、こういう作品が観たくて俺は映画を観続けているんだよ!!
不気味な映画
謎な表現が多くて、よくわからないシーンが多いけど
なぜか惹きつけられ最後まで真剣に見てしまいました
見終わった後あれはなんだったのかなどを
考え、調べたりするんですが
明確な答えがあまり出てこないのがいいのか悪いのか…
監督がいろいろ計算して話を作ってるならすごいなー!と思うのですがどうなんだろう
原作を読んだら理解できるんでしょうか…
調べたら原作通りではないみたいですが
ラストの
息子2人と母親がヘリの爆音の中でうたたね?
するシーンがあるせいで余計わかりにくくなった
食事シーンで終わっていたらまだ皮肉なコメディーよりだったのに
あのラストシーンのおかげ?でより難解さ、そして不安感が増す感じがした
お兄ちゃんが占いや星より空手に興味を持ちだしたり、
家庭教師もいなくなったし
なんか暗い未来しか見えない…
ラストは父権の不在
バブル時代の家族の危機を予見するかのような、薄ら寒さを感じさせる。誰かのレビューにあった、川島雄三の「しとやかな獣」を想起させる点が確かにある。しかし、あるとすれば物語の舞台が団地ということ以上に、森田芳光と川島に共通するシニカルな現代社会への視線ではなかろうか。
現代社会(川島は言うに及ばず、森田の生きた時代もすでに我々にとっての「現代」というには過ぎ去ったものであるが)を皮肉を込めて描いているが、その中にかすかな希望を見出し、冷めきった人間関係の中にほのかな温かみを感じさせる映画。これが両者に共通するものではなかろうか。
この作品を観たものが必ず感じるラストの不可解さについては、一言述べずにはいられない。
ヘリコプターの音が聞こえる昼下がり。二人の息子は自室で眠り、母親もヘリの音を気にしつつも、趣味の革細工の手を止めてまどろんでいくという幕切れ。
重要なことは、このラストで初めて映し出されるのが夫婦の寝室だということなのだ。それまで映画に出てくるのは、居間兼食堂と子供たちの部屋だけである。そして、映画の最後になってこの問題多き夫婦の居室が初めて出てくるのである。
しかもこの部屋には何もない。ベッドも置かれていない殺風景なこの部屋で、伊丹十三と由紀さおりの夫婦の営みがあるようには見えない。これは単なる観客の推測ではなく、その営みがこの部屋では行われていないことは予め映画では言及されているのだ。
伊丹が「大きな声で話ができるところへ行こう」と由紀を誘い、自家用車の中で親の本音を口にするシークエンスは、夫婦がもはや自宅の中に、一組の男女に戻れる場所を持っていないことを示している。色めき立つ由紀に伊丹が「まさか、いまから化粧をするんじゃないだろうな」というのは、まさにそういう意味であろう。
もはや団地という家屋には核家族の中核である夫婦の居場所がないということ。その夫婦は自分たちの人生を犠牲にして子供を育てる。しかも、ここでの「育てる」ということの意味はより学力の高い学校へ進学をさせるということに他ならない。
伊丹が演じるこの父親は悪びれずに言う。「自分が直接子供に言ったのでは金属バット殺人が起きてしまう。だから、母親や家庭教師に代わりに言わせているのだ。」と。
父親殺しのテーマなど現代社会や受験戦争が生み出したものでも何でもない。ギリシャ神話でも扱われるこのテーマに対して、この父親(他の多くの父親もそうであろう)のとった戦略は、息子と直接向き合わないことで、息子の不満や憎悪の対象となることを免れようとするものだった。
実にこの戦略は成功したかに見えた。ちょっと風変わりだが熱心な家庭教師のおかげで、変わり者の次男は親の希望する学校に合格する。しかし、父親はもはや家族を経済的に支える機能しか果たさず、子供に対してリスクを負う存在ではなくなってしまった。
もしかしたら殺されるかもしれないというリスクを回避する代わりに家族の中の居場所を失う。父権不在の家族の出現。言うなれば新しい「家族ゲーム」の始まりである。
ヘリコプターの音に導かれてベランダへ出る由紀さおりが、自分たち夫婦の寝室を通る。夫婦の寝室を映画のラストで唐突に映し出すには、その部屋に誰かが入る契機が必要だったのだ。
とにかくおもしろい
とにかく面白かった。家庭教師をして子供を高校に合格させる映画であるが、その家族がみんなばらばら、自己中心的な家族、住まいの団地の周りは工場ばかりの殺風景な場所、父は、仕事人間などなど80年代にいろいろと問題になったものがぞろぞろ映画の中に出てくる。監督は森田芳光。彼は本当に独特な感性の持ち主で素晴らしいと思う。他の作品も面白い。見ていない人はぜひ見てほしい作品である。ただ、音楽はいっさい使っていない。音は生活音だけ、特にものを食べの時の音はすごい。何回も見れば見るほど「なるほどなあー」とか「なぜ?」とか話題に尽きない。いままでの映画の中で一番多く見た映画である。30回は見たと思う。
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