劇場公開日 2018年2月3日

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「女性の地位向上と幸福への願い」花咲くころ eichanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0女性の地位向上と幸福への願い

2018年3月14日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

旧ソ連から独立したばかりの当時のジョージアの首都トビリシで暮らす14歳の二人の少女エカとナティアの成長と友情を中心に展開する物語。社会は不安定で貧困が広がり、二人とも家庭に問題を抱えている。それだけでも逆境と言えるのに、二人とも男性による理不尽な仕打ちを受けても、支え合って乗り越えようと努める。いつの時代もどこでも、女性は男性の思い通りにされてしまうことが多いのだろうか。それは過去から現在の一部に残る男尊女卑の悪しき慣習に起因するものであろう。題名の花咲くころ、まさに青春の入り口に差しかかる少女たちにとっては、それは幸福への障害以外の何物でもない。女性が尊ばれる社会の実現。この映画の制作者とこの映画に共感した観客の強い願いであろう。

eichan