「神は救ってくれるのか」イーダ shadow-81さんの映画レビュー(感想・評価)
神は救ってくれるのか
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男は状況に流され罪なき人を殺し、良心から神に託した子供が再び己れを慚愧の念に追い込む。
神を信じず、現実から逃げていた叔母は、イーダに救われる可能性を感じ、真実を見据える決心をするが、すべきことを終えた(終えたと思い込んだ)結果、息子の下へ旅立つ。
救いの無い現実に触れたイーダは、同じような神への不信の中で、しかし叔母とは違う道を選ぶ。
愛した男へのラストの台詞
「あなたと海岸を歩いて、それから?」
「結婚して、子供を作って、それから?」
不安な顔をしつつ、イーダは故郷に戻る。
神に祈るために。
そのイーダを追うように、最後の最後にカメラは動き始める。
それはイーダへの問い掛けの様に、あるいは現代の我々への問い掛けの様に、「動く」。
戦後のポーランドを舞台にして、人間の弱さ、神と信仰を描いた作品。傑作。
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