劇場公開日 2014年3月7日

  • 予告編を見る

「某国に拉致された人もこんな感じなのかな、と。」それでも夜は明ける モテラドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0某国に拉致された人もこんな感じなのかな、と。

2014年3月11日
PCから投稿

泣ける

悲しい

幸せ

全体的に間合いも含めて見せ方が上手く完成度の高い映画でした。本作は裕福な自由黒人が白人に騙されて南部に拉致されて家に帰るまでの話です。
黒人奴隷の知識は映像はもとより活字での知識しかなかったので全てが斬新でした。

黒人奴隷にキリスト教の教えを説いてたシーンが度々あったのですが奴隷使うやつが人に説くの?って笑っちゃいました。当時の人は本当の意味で家畜としか思っていなかったということでしょうか。
今の時代にも差別はありますが100年前にはそんな扱いを受けていた人がいるというのは驚いちゃいますね。
黒人”奴隷”と一口に言っても、”前の家は良かった~””ネックレスなんかも~”的な会話から比較的待遇がよく今のメイドと変わらない扱いを受けてる黒人もいたのかなと感じました。

キャッチコピーには”あきらめない”とありますがなんかちょっと違う気がします。個人的にあきらめないという言葉”よし!やったる!”というような前向きな決意の表れなイメージです。この作品は主人公が”主人”にばれない様に”自由黒人の証明を友人に送ってもらうように手紙書くんで送ってくださいよー”と何人かに頼み12年後にその願いが叶うもので”あきらめない”はなあ・・・
題名も”それでも夜は明ける”ってのにも違和感が・・・
ドラマ仕立てな感じがするというか。今作は淡々と伝記を描いているので英題の「12years a slave」ってのがしっくりきます。

そんなことはどうでもいいか。

淡々と伝記を描いてるので、なるほどねーこんな時代もあったんだー酷いもんだ。という感想しかないです。
スケールが奴隷ということで現代の差別問題と結びつけるのは難しい。

見るか迷っているなら見るべき映画。

モテラド